You Am I/Porridge And Hotsauce ★★★★★ 『#4 Record』以来となるアメリカでのレコーディングを経て完成したユー・アム・アイの記念すべき10thアルバム。印象的なジャケットはもちろんローリング・ストーンズ『Sticky Fingers』のスペイン盤のパロディ。とな…
New Order/Music Complete ★★★ やはり、エレクトロニック＋ジ・アザー・トゥーという感じだが、なまじ「かつてのニュー・オーダー」のバンド・アンサンブルを下敷きにしているだけに、かえってピーター・フックの脱退＝我の強いリード・ベーシストの不在＝歌…
G.RINA/Lotta Love ★★★★★ 前作にあたる『MASHED PIECES』および『MASHED PIECES#2』では歌はどちらかといえば添え物的扱いで、あくまでもトラックに焦点を当てた内容、前々作『The Nightbird』はカヴァー集だったので、彼女のシンガー・ソングライターとして…
Sophie Zelmani/Everywhere ★★★★ ソフィー・セルマーニが1995年に発表したデビュー・アルバム『Sophie Zelmani』は「1円で買える名盤」のトップランクに属する至宝の作品だが、前作『Going Home』で自身のかつての名曲をセルフ・カヴァーすることによって原…
The View/Ropewalk ★★★★ ザ・ビューの5thアルバム。今回はアルバート・ハモンドJr.とガス・オバーグによるプロデュースということで、初期ストロークスにも通じる音圧低めの低体温なギター・ロック・サウンドに。おいらからしてみると、これはザ・ビューの持…
Phases/For Life ★★★★★ Jjamz改めフェイジズのメジャー・デビュー・アルバム。本作に至るまでにマルーン5のジェイムス・ヴァレンタインが脱退、Zバーグがザ・ライクを一時的に復活させて来日公演を行っていたのも記憶に新しいところだ。 さて、Jjamzとしての…
Miley Cyrus/Miley Cyrus And Her Dead Petz ★★★★★ マイリー・サイラスがホストを務めたMTVビデオ・ミュージック・アワード2015のエンディングにおいて突如として無料リリースが告知されたニュー・アルバム。 昨年発表されたフレーミング・リップスと愉快な…
The Muffs/The Muffs ★★★★★ パンドラスの元メンバーであるキムとメラニーを中心として1991年1月に結成されたマフスの記念すべき1stアルバムが、発売から22年を経て10曲のボーナス・トラックを含むリマスター盤として再発された。発売元はアレックス・チルト…
Da Mafia 6ix/Watch What U Wish... ★★★ 映画『ハッスル＆フロウ』のテーマ曲「It's Hard Out Here For A Pimp」を手掛けたことでお馴染みのスリー・シックス・マフィアがダ・マフィア・シックスと名前を改めて再デビュー。スリー・シックス・マフィアの中で…
Ben Lee/Love Is The Great Rebellion ★★★★★ 近年はニューエイジ思想にハマりすぎて、『Deeper Into Dream』『Ayahuasca: Welcome To The Work』と作品がどんどんおかしな方向に進んでいたベン・リーだが、ワーナーへと移籍して『The Rebirth Of Venus』のポ…
2015年上半期の音楽ベスト10です。 01.Mary Lou Lord/Backstreet Angels 02.Ben Lee/Love Is The Great Rebellion ＋ A Mixtape From Ben Lee 03.Noel Gallagher's High Flying Birds/Chasing Yesterday 04.Rae Morris/Unguarded 05.Joey Bada$$/B4.Da.$$ 06…
Carly Rae Jepsen/Emotion ★★★★ 前作は「Call Me Maybe」のサプライズ・ヒットに乗じて突貫で仕上げられたことによってカーリーの「トウの立っているアイドル」っぷりが無防備に全開となっていたのに対して、本作はたっぷりと時間をかけて（200曲以上録音し…
Mary Lou Lord/Backstreet Angels ★★★★★ MARY LOU LORD IS BAAAACK! 『Baby Blue』から11年ぶりとなる待望のフル・アルバム。前作の時点ですでに彼女は痙攣性発声障害を患っていたので、あまり無理が利かないことは誰もが承知だったとはいえ、まさかここまで…
Roisin Murphy/Hairless Toys ★★★★★ ROISIN MURPHY IS BAAAACK! イタリアン・ポップスのカヴァーEP『Mi Senti』を経てついにロイシン・マーフィーが完全復活！ 2007年のアルバム『Overpowered』は多種多様なトラック・メイカーを迎え入れた（レディー・ガガ…
The Lilac Time/No Sad Songs ★★★★★ 再結成以降のバンド・メイトであるクレア・ワローとスティーヴン・ダフィーが結婚したことによって、メンバー全員がダフィー姓の疑似ファミリー・バンドと化したライラック・タイム（メルヴィン・ダフィーはたまたまダフ…
今更ながらに2010年代前半のベストアルバムを選んでみた（順不同）。他の方は10選とか50選とかでやってるけど、おいらは枚数を絞って5選で。選ぶ上で重要視したのは、たとえばビートルズの諸作がそうであるように、時代性と普遍性のバランス。おいらはレジー…
Miley Cyrus/Miley Cyrus Bangerz Tour ★★★★★ 「はみ出し者が生きていくのは本当に大変だから、私は彼等の背中を押してあげられる人間になりたいの」 サウス・ヒップホップのマナーでアイドル・ポップを奏でた傑作『Bangerz』のツアーを追ったライヴ＆ドキュ…
Daniel Johns/Aerial Love EP ★★★★ シルヴァーチェアーというバンドはグランジからスタートして、後期はヴァン・ダイク・パークスとのコラボレーションによってXTCばりの捻くれポップ・バンドへと変化していった、90〜00年代にかけてのオーストラリアのロッ…
Idlewild/Everything Ever Written ★★★ 2009年の傑作『Post Electric Blues』以降は活動を休止していたアイドルワイルドの復活作。ボブ・ディラン＆ザ・バンドの『The Basement Tapes』やウィルコの諸作などから影響を受けたという落ち着いたトーンのサウン…
Ben Lee/A Mixtape From Ben Lee ★★★★ 10年前に録音されたズーイー・デシャネルとベン・リーの共演ナンバー「You're The Reason」がようやくリリースされたぞー！というわけで、1998年から地道すぎるほど地道に制作が続けられていたベンさんのコラボレーショ…
Joey Bada$$/B4.Da.$$ ★★★★★ 2012年頃からミックステープを積み重ねて注目を集めていたジョーイ・バッドアス（弱冠20歳！）の待望のデビュー・アルバム。埃っぽいブレイクビーツとサンプリングを前面に押し出している90年代ヒップホップのマナーを丁寧に踏襲…
2014年の音楽ベスト20っす。 01. Die Antwoord/Donker Mag 02. The Muffs/Whoop Dee Doo 03. Hatanai Atsushi/S.O.S.A.I 04. Kimbra/The Golden Echo 05. Iggy Azalea/New Classic & Reclassified 06. Stars/No One Is Lost 07. Take That/III 08. McBusted/…
She & Him/Classics ★★★ 『Volume 3』から1年半を経て発表されたシー＆ヒムの新作はカヴァー集。ズーイー・デシャネルの趣味を反映して30〜60年代のナンバーで固められており、名著『イージー・トゥ・リメンバー: アメリカン・ポピュラー・ソングの黄金時代…
Take That/III ★★★★★ ロビー・ウィリアムスはソロ活動に専念、ジェイソン・オレンジは脱退して3人体制となった新生テイク・ザット初のアルバム。『Progress』の延長線上にあるエレクトロニック色の濃い作品（スチュアート・プライスも引き続きプロデューサー…
McBusted/McBusted ★★★★★ マクフライとバステッドのメンバーで結成されたスーパー・グループのデビュー・アルバム。要するにスペシャルズとビートのメンバーで結成されたスペシャル・ビートのアイドル・バンド版のようなものだ。彼等自身もそのことを意識し…
Davey Lane/Atonally Young ★★★★ ユー・アム・アイのリード・ギタリストであるデイヴィ・レインのソロ・アルバム。これまでも別プロジェクトのピクチャーズでアルバムを出したりはしていたものの、今回は初のソロ名義。2008年に発表されたピクチャーズとして…
The Primitives/Spin-O-Rama ★★★★★ オリジナル・メンバーであるスティーヴ・ダラガンの死がきっかけとなって活動を再開したプリミティヴズ。再結成第一弾アルバムの『Echoes & Rhymes』はカヴァー集だったので、新曲を集めたアルバムとしては『Galore』以来…
Megan Washington/There There ★★★★★ メーガン・ワシントンの1stソロ・アルバム。念の為に言っておくと、これまでの『I Believe You Liar』と『Insomnia』はいちおう「ワシントン」という不定形バンド／ユニットでの作品ということだったのだ。キュアーの「C…
Kimbra/The Golden Echo ★★★★★ 前作『Vows』はニーナ・シモン色が濃厚なアルバムだったが、本作はベティ・デイヴィスへの傾倒によってファンク／R&B志向が顕著に表れた作品となった。とはいっても、肉体性ばかりが突出していかずに、緻密なスタジオ・ワーク…
Helen Love/Pogo Pogo ★★★ 2013年の時点でケロケロボニトをいち早く評価していたヘレン・ラヴの「New Boy In Town」に続くニュー・シングル。昨年7月に『Day-Glo Dreams』を出してから1年ちょっとしか経っていないってのに「らしくない」精力的な活動っぷり…
