2025年3月8日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス S」を開催します。今回は岡俊彦(故人)からのリクエストにより、以前にサム・フリークスで日本初上映を果たしたグレッグ・アラキの『スマイリー・フェイス』とマイク・バービグリアの『スリープウォーク・ウィズ・ミー』を再映いたします。 前売チケットはPeatixで販売中です


2025年4月19日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス」を開催します。今回はケン・ローチの最高傑作『石炭の値打ち』を再映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です


2025年7月19日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.31」を開催します。今回は女性の自立を描いた映画2本立てということで、現代版『みにくいアヒルの子』のともいえる青春映画の傑作『ナタリーの朝』と、アメリカの公民権運動を背景としたシスターフッド映画『ロング・ウォーク・ホーム』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です

過去に開催したサム・フリークスの一覧はこちらです


マフスのキム・シャタックの追悼記事をローリングストーン ジャパンに執筆しましたマフスのキャリアを一望できるプレイリストも作ってみました。

ローリングストーン ジャパンでリンダ・リンダズにインタビューしました。アルバム『Growing Up』発表時SUMMER SONIC 2022での来日時2024年の来日時です。

2023年5月にシグリッドが初来日公演を果たした際に、ローリングストーン ジャパンでインタビューしました


メアリー・ルー・ロードの「Lights Are Changing」のオリジナルなどで知られるべヴィス・フロンドのポップな楽曲のみを集めたベスト・アルバム的プレイリスト『Pop Essentials of The Bevis Frond』を作成しました。

サム・フリークスの場内BGMのプレイリストを作成しました。毎回上映作品と絡めた選曲をしています(最新のものに随時更新していきます)。


「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「隣り合わせ」や「」といった曲などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。


★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない

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She & Him/Classics


★★★


Volume 3』から1年半を経て発表されたシー&ヒムの新作はカヴァー集。ズーイー・デシャネルの趣味を反映して30〜60年代のナンバーで固められており、名著『イージー・トゥ・リメンバー: アメリカン・ポピュラー・ソングの黄金時代』絡みの楽曲が全13曲中6曲を占める(同著掲載曲が4曲、同著掲載ソングライターのペンによる楽曲が2曲)。


デビュー当初のライヴでの演奏されていた「Oh No, Not My Baby」を筆頭に、彼女達は未音源化のカヴァー曲がやたらと多い人達だったわけで、それらをきちんとした形で世に出そうというのが本作制作の動機だったのだろう。ズーイー・デシャネルという人は何でもきちんと具体的な形にしていかないと気が済まないワーカホリックな性分で、それ故に一介のコメディ女優であった彼女がシー&ヒムを結成したり、ハロー・ギグルスを立ち上げたりして現在に至るのだから、本作の発表も必然というべきだ。


ちなみに本作はコロムビアへの移籍第一弾アルバムなんだが、メジャー・デビュー作でこういうカヴァー集をぶつけてくる姿勢は非常に独立独歩で素晴らしいと思う。コロムビアが長年に渡って培ってきたノウハウを活かして往年のポップス風のビッグなプロダクションをしっかり再現しているところも含めて、ズーイー・デシャネルが抱いているであろう、ポピュラー・ミュージックの歴史に対する敬意を強く感じることができる。とはいえ、やはりこうしたカヴァーはズーイーのペンによるオリジナル曲中心のアルバムの中で、それらのルーツを示す意味で同列に提示していった方がよりいっそう映えるのは間違いないと思うのだ。というわけなので、さっさと『Volume 4』に取り掛かってくれー。