Juniper/Juniper
★★★★★
マイケル・シェリーの愛娘であるジュニパー・シェリーがアルバム・デビュー。当然この名前はドノヴァンがジェニー・ボイドについて歌った「Jennifer Juniper」が元ネタ。親からの影響も大きいとは思うが、ジュニパーさん本人はマフスとかビーチ・ボーイズとかビートルズとかゾンビーズとかファウンテインズ・オブ・ウェインが好きな15歳の女の子だそうです。
アルバム全体としては現代版レスリー・ゴーアといった趣きのガールズ・ポップ。マイケル・シェリーがプロデュースして大半の楽曲も書いているのに加えて、マフスのキム・シャタックやティーンエイジ・ファンクラブのフランシス・マクドナルド、ルビナーズのトミー・ダンバー等も楽曲提供。さらに演奏陣にはマーシャル・クレンショウやドン・フレミング、ヨ・ラ・テンゴのアイラ・カプランやFOWのクリス・コリングウッド等が参加しており、パワー・ポップ/ギター・ポップ・オールスターズが全面バックアップ。キム・シャタックの提供曲はリサ・マーとの共作なんだが、もしかしてベアーズ時代の未発表曲だったりするのだろうか。
いきなりキンクス「Set Me Free」のパロディから始まるのも最高な全12曲28分。本作にも参加しているエイプリル・マーチの諸作にも通じるポップなノベルティ感もあってとっても楽しいですぞ。
どう考えても「 『I Wanna Be Your Boyfriend』みたいな曲を書いてください!」とトミー・ダンバーに依頼して書いてもらったとしか思えない「Best Kept Secret」。ギター・ソロを弾いているのはマーシャル・クレンショウ!