2020年12月20日(日)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.10」を開催します。『ゴーストワールド』の元ネタであり、元祖『エイス・グレード』かつ元祖『ブックスマート』かつクリスマス映画でもある『マリアンの友だち』と、ロック映画の金字塔『タイムズ・スクエア』の2本立てです。前売チケットはPeatixで販売中です


2021年3月6日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.11」を開催します。今回はジョン・セイルズのシスターフッド映画『ゴー・フォー・シスターズ』と、児童映画の極北というべき傑作ドキュメンタリー『子供たちをよろしく』の2本立てです。前売チケットはPeatixで販売中です


マフスのキム・シャタックの追悼記事をローリングストーン ジャパンに執筆しました


「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「隣り合わせ」や「」といった曲などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。


★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない

特集上映:サム・フリークス Vol.8

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「はみ出し者映画」の特集上映イベント「サム・フリークス」の第8回! 今回の1本目はジョージ・エリオットの名作小説『サイラス・マーナー』を映画化したスティーヴ・マーティン脚本・主演の傑作『パパとマチルダ』、2本目はプラスサイズの女の子が頑張ったり頑張らなかったりするカナダ版『オッス! トン子ちゃん』というべき青春映画の傑作『少女ジュリエット』となっております。

どちらも日本初上映で、これを逃すとなかなか劇場では観ることができないであろう貴重な作品ですので、この機会にぜひー。今回も有料入場者1名につき250円が虐待を受けたり貧困下にある子供達への学習支援&自立支援として役立てられます!

2020年9月6日(日)には同会場でイベントの第9弾が開催されます! こちらもぜひ!


概要:

1)日時:2020年8月1日(土)


2)会場:ユーロライブ(渋谷)


タイムテーブル

13:00~ 当日券販売開始
13:15~ 開場
13:30~『パパとマチルダ』上映(日本初上映)
15:16~ 休憩
15:30~『少女ジュリエット』上映(日本初上映/17:07上映終了予定)


3)当日券料金:2本立て1500円(入れ替えなし・整理番号制)

※当日券は当日の13時00分より会場受付にて販売いたします。

※前売り券は遺族の意向により特別価格1345(遺産死後)円でPeatixにて販売中です


本イベントはすべての子供達が社会から孤立することなく暮らしていけるようになることを目的とした学習支援や自立支援の為に、有料入場者1名につき250円を「認定NPO法人 3keys」へ寄付いたします。後日、当ブログにおいて寄付の実施をご報告いたします。

お金に困っている方は、ご相談いただければ当イベントに無料でご招待いたしますのでお気軽にご連絡ください。

また、未成年の方は当日会場にて500円返金します! 性善説の自己申告制で、身分証チェックとかイチイチしないので、「無料にしてもらうのは気まずいけど、1345円払うのはキツい…」という方はこちらの制度をご利用していただければと思います。

お腹が空いている方は、事前にご連絡いただければ入場時におにぎりを差し上げます。食べられないおにぎりの具がある場合は、それも併記していただけると助かります。

こちらは当イベントの主催者に向けた救援物資を掲載したAmazonほしい物リストになりますので、お金に余裕のある方はサポートしていただきたく思います。何卒よろしくお願い致します。


※前売り券について※

開場は13時15分です。整理券等への引き換えの必要はございませんので、劇場への入場時にPeatixのチケット画面、もしくは予め印刷したものを係員にご提示お願いします。入場順序に関しては、前売り券→当日券の整理番号順となります。場内は全席自由席となっております。入金後のキャンセルは承りかねますのでご了承ください。

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「サム・フリークス Vol.8」で上映される2作品はどちらも父と娘の物語だ。

スティーヴ・マーティンが脚本・主演・製作総指揮を務めた『パパとマチルダ』は邦題だけだと何のことやらという感じだが、実はこれ、ジョージ・エリオットの名作『サイラス・マーナー』を現代を舞台に映像化した正真正銘の文芸映画である。スティーヴ・マーティンの代表作の一つである『愛しのロクサーヌ』も実はエドモン・ロスタンの『シラノ・ド・ベルジュラック』が原作であり、彼にとって名作文学の換骨奪胎はお手の物なのだった。本作は『花嫁のパパ』でナンシー・マイヤーズ&チャールズ・シャイアとのコラボレーションを経た後の作品なだけに、ウェルメイドな作風にもさらに磨きがかかっている。本国での公開から25年以上を経た今でも全く色褪せることのない、「血の繋がりよりも大切なもの」が描かれたエヴァーグリーンな(隠れた)傑作。スティーヴ・マーティンバンジョー奏者としての腕前が披露されるサービスも。

本国カナダで昨年8月に公開されたばかりの『少女ジュリエット』がサム・フリークスという不人気上映イベントでジャパン・プレミアを果たすのは主催者からしても大きな驚き。本作は監督のアンヌ・エモンの青春時代をベースにした半自伝的な内容であり、プラスサイズの少女が味わう真摯な痛みを描きつつも、『ナポレオン・ダイナマイト』を彷彿させるすっとぼけたユーモア・センスが味わい深い青春コメディの傑作である。たとえば『エイス・グレード』やリカルド・トロギの『1981』『1987』『1991』の三部作を想起する人もいるはずだが、最終的にはルーカス・ムーディソンの『ショー・ミー・ラヴ』に通じる「反骨の物語」として幕を閉じるのがとにかく素晴らしい。ローファイファンクの「Unighted」、マーキュリー・レヴの「Goddess On A Hiway」、ブロンディの「The Tide Is High」といった絶妙に気が利いているポップな選曲にも要注目。そして、主演を務めたアレクサン・ジェイミソンのチャーミングなダンスは、一度見たら決して忘れられないはず!

岡俊彦(東京都品川区南品川3-5-2-503在住)

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ショーン・アンダースは、血縁ではない家族を描いた傑作『インスタント・ファミリー』を作る上で、スティーヴ・マーティン主演の『バックマン家の人々』のようなファミリー・ドラマとコメディを織り交ぜて現実社会を表現した作品を目指したと語っていたが、『パパとマチルダ』にも近いことが言えるかもしれない。「Vol.3」で特集した『バッグ・オブ・ハンマーズ』とも連なる主題だが、マーティンが捨てられた孤児を養女として迎える物語である。ラッパーのGADOROが一番苦手なものは「足元を見てくる金持ち」と言っていたが、ここではその子どもの運命が金や弁護士の力で忖度される状況が待ち受けている。安倍晋三麻生太郎のような人でなしが未だに大手を振っているこの国で、いま『パパとマチルダ』に流れる意志に触れることは有効だろう。

一方、ケベック映画『少女ジュリエット』は、違いについての映画だ。標準とは異なる体型や性的指向、知能などのために周囲から白い目で見られる者たちの物語であり、特に学校という空間はファットシェイミング(肥満を侮辱する言動)やファットフォビア(肥満恐怖症)が顕著に浴びせられる空間として現出している。『なまいきシャルロット』『ゴースト・ワールド』『ウェルカム・ドールハウス』を下敷きとしたような学園映画でありながら、プラスサイズのめげないジュリエットを中心に多様性やフェミニズムを反映させているからこそ、既存のステレオタイプパラダイムを変革し、思いがけない展開をしていく新鮮な面白さを生み出している。まさに『Booksmart』と同時代的な傑作である。あるいは確かに『エイス・グレード』と近いが、時代よりも思春期の普遍的な感情を捉えようとしているように感じる。ジュリエットの楽観的な見方を表したポップで遊び心ある画面も愉しく、『ブレック・ファストクラブ』オマージュと同時に、クィア讃歌で締めくくるのも最高だ。なお、監督のアンヌ・エモンは半自伝的である本作の謝辞を父親、そしてかつて愛してくれなかったすべての少年たちへ捧げている。

バカばっかだ全く! FUCK OFF AND DIE!

(映画ライター・常川拓也

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パパとマチルダ(原題:A Simple Twist Of Fate)』(1994年、監督:ギリーズ・マッキノン

Blu-ray上映(日本語字幕付き)

出演:スティーヴ・マーティン、アリッサ・オースティン、アラナ・オースティン、ガブリエル・バーンキャサリン・オハラローラ・リニー



 

少女ジュリエット(原題:Jeune Juliette) 』(2019年、監督:アンヌ・エモン

Blu-ray上映(日本語字幕付き)

2020年 カナダ・アカデミー賞 オリジナル脚本賞ノミネート
2019年 バリャドリッド国際映画祭 ヤング審査員賞ノミネート

出演:アレクサン・ジェイミソン、リアン・デジーレ、アントワーヌ・デロシェール


主催:岡俊彦
お問い合わせ先:岡俊彦(電話:080-4065-3412 メール:hardway@ba.mbn.or.jp)