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ジャック・ペニャーテは現代の一人ハウスマーティンズである! BEAT CRUSADERSのヒダカトオルも日本盤に「こいつはハウスマーティンズの再来じゃん!」なんて推薦文を寄せているけど、実際その通りなんだからしょうがない。日本盤のボーナス・トラックでS.O.S.バンドの「Just Be Good To Me」をビーツ・インターナショナルの「Dub Be Good To Me」ヴァージョンでカヴァーしているのは、ビートルズがチェット・アトキンス奏法をあれだけ使いながらもエヴァリー・ブラザーズをカヴァーしなかったのと同じ様なもので、(直接の元ネタは開示せずに、その一歩手前を見せるにとどめる)「これ以上は言わなくても分かるだろ?」という英国流の粋な目配せなのである。
以前に何度も書いたように、後にビューティフル・サウスを結成することになるポール・ヒートンにしても、ビーツ・インターナショナル〜フリークパワー〜ピッツァマン〜ファットボーイ・スリムと歩むことになるノーマン・クックにしても、その原点であるハウスマーティンズこそが頂点であったのは間違いなく、以降はその枝葉に過ぎない。どうしてハウスマーティンズを超えられないのかというと、以降の彼等は全く踊らなくなってしまったからだ。あの「踊り」こそがハウスマーティンズの肝だったのに。ジャック・ペニャーテはそれをきちんと分かっているから、わざわざギターを弾きながら踊ってみせるのだ。素晴らしいじゃないか。おいらもあんな風に踊れるようになりてえなあ。
Jack Penate - Spit At Stars
The Housemartins - Happy Hour
The Housemartins - Me And The Farmer