パンク・ロック! バブルガム! ディスコ! ヘレン・ラヴのキャリア30周年を記念したベスト・アルバム『Yeah Yeah We're Helen Love』がついにリリース! とはいってもダメージド・グッズ在籍時の音源をまとめたものであり、彼女達のキャリアの最初の約10年ほどの総括。これ以降はオリジナル・アルバムの完成度がどんどん高まっていくので(昨年発表された最新作『This Is My World』も素晴らしかった)、そちらはそちらで別に聴きましょう。さて、こうやって初期の音源を改めて聴くと、ラモーンズ愛あふれる打ち込みポップを基本としつつ、ビーチ・ボーイズにホットロッドの要素があったように、ヘレン・ラヴにはF1/カーレースを題材とした楽曲が散見されるのも実は重要な要素であることがよく分かる(近年でも「We've Got A Formula One Team」のような楽曲があるし、彼女達のアートワークでは『マッハGoGoGo』がサンプリングされ続けている)。そもそもキャリアの出発点となったデビュー・シングルからして「Formula One Racing Girls」なわけだし。
ヘレン・ラヴのラモーンズ愛を象徴する「Joey Ramoney」、アッシュもカヴァーした「Punk Boy」(本作ではオリジナル・ヴァージョンに加えて、ジョーイ・ラモーンとのデュエットによるリメイク版も収録)、クイアーズもカヴァーした「Girl About Town」(もちろんジャムの「Boy About Town」に対するオマージュ)など名曲多数! 全33曲84分の怒涛の金太郎飴!