★★★
そういう意味でも、アノラック・ムーヴメントの最も正統な後継者はやはりヘレン・ラヴということになるのではないだろうか。アッシュが「Punk Boy」を、クイアーズが「Girl About Town」をカヴァーし、ジョーイ・ラモーンが彼女達を愛していたことからもそれが分かるというものだ。
大傑作『It's My Club And I'll Play What I Want To』から1年弱という(彼女達にしては)短めのインターバルで発表された本作は、なんと3rdアルバム『Stick It』からの先行シングルとのこと! いや、なんせデビューから15年間で2枚しかオリジナル・アルバムを出していない人達なもんで、これはかなりの衝撃的なニュースなんすよ。でも、「Junk Shop Discotheque」が出た時だって「2ndアルバムからの先行シングル!」と謳っていたのに、実際にアルバムが出たのはその1年後だったわけで、今回もまあ気長に待ちましょうや。
ちなみに内容はいつもと全く同じ! 瑞々しいポップネスと骨のあるDIY精神! 以上! 臆面もなくクラッシュの「White Riot」を引用したり、ジョン・ピールが死んで4年以上も経ってから彼へのトリビュート・ソング「John Peel Roadshow」を発表したりと、相変わらずのマイペースっぷりにシビれるぜ。ある意味ではラモーンズ以上にラモーンズ的だ。全3曲7分。