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7月にアルバム『Day-Glo Dreams』が出たばかりだというのに、早くもヘレン・ラヴのニュー・シングルが到着。本作はダメージド・グッズ・レコーズの25周年を記念してのもので、昨年末のクリスマス・シングル「And The Salvation Army Band Plays」と同様にワンショット契約での発売なのだろう。2005年からはスペインのエレファント・レコーズに所属している彼女達だが、ダメージド・グッズの歴史を代表するバンドだからこそ許される特例というか。
タイトル曲の「New Boy In Town」は『Day-Glo Dreams』のエレポップ路線ではなく、『It's My Club And I'll Play What I Want To』の延長線上にあるガチャガチャとしたパンク寄りのサウンド。すでに2011年のコンピレーション『Space Escapade (Aventura Espacial) Unit 1』でデモ音源が発表されていたので、もしかしたらお蔵入りになった2009年のアルバム『Stick It』の頃の楽曲なのかもしれない。ヘレン・ラヴ自身も『Stick It』のリリースを改めて考えているみたいだし、その影響もあるのかな。
カップリング曲の「Television Generation」は何とカーサル・フライヤーズ(名著『パブ・ロック革命』の著者であるウィル・バーチがドラマーだったことでも有名)のカヴァー。相変わらずのガチなオタクっぷりが素晴らしい。「分かってらっしゃる!」とはまさにヘレン・ラヴのような人達のためにある言葉だと思うなり。