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カワバンガ!さあ出番だ!というわけで、ヨシノモモコ率いるオートマチクスが「Son Of A Beach」をカヴァーしていたことでお馴染みのソニック・サーフ・シティが再結成を果たし、14年ぶりの新作を発表。コンピレーションはこれまでもちょくちょく出ていたものの、オリジナル・アルバムは本作で3枚目となる。
本作を聴いてとにかく驚かされたのが、パリー・グリップ「I Am A Banana」のカヴァーが収録されているということ。現代のパワー・ポップ・シーンを先導しているジャリナス(ボーリング・フォー・スープのジャレッド・リディックと、ライナス・オブ・ハリウッドの2人を併せてこう呼ぶ)の間でも彼はキーパーソンになっているが、それは遥かスウェーデンにも伝わっていたのであるなあ。今こそナーフ・ハーダー/パリー・グリップの再評価を!って感じだな。
『Life's A Beach』でも『Surf Don't Walk』でも、これまでのソニック・サーフ・シティでは要所要所で女性ヴォーカル曲が華を添えていたのに対し、今回の再結成メンバーは男性のみなのでアルバム全体がやや一本調子&地味になってしまっているのは少々残念。とはいえ、サーフ・ロックの老舗としての意地を見せている佳曲揃いの全16曲36分なのは間違いない。さて、本作の発売直前にはさかんに彼等の来日公演の噂が流れていたんだが、その後の進捗状況は一体どうなっているんでしょうか?
↑やっぱりヨシノモモコの才能は凄い。宅録女王。