Bowling For Soup/Sorry for Partyin'
★★★★★
ゲット・ハッピー・ツアーではウィータスやサン・オブ・ドーク等を前座に抜擢、ジャレット・リディック自らが設立したクラッピー・レコーズではMC・ラーズやレフトオーヴァーズと契約するなど、「シーン」を築こうとするのではなく、「シーン」に属せないはみ出し者達を積極的にフックアップするという志の高い活動を続けているボウリング・フォー・スープだが、3年振りの新作となる本作ではクラッピー・レコーズの共同設立者であるライナス・オブ・ハリウッドをプロデューサーとして起用。
「BFFF」ではレフトオーヴァーズの「You Know What You Do」に続いてラモーンズ「Do You Remember Rock 'N' Roll Radio?」のメロディが顔を出すし、ヒップホップ色の濃い「I Gotchoo」は(ジャレット・リディックが参加した)MC・ラーズの「I'm Dreaming of a Green Christmas」を下敷きにしているし、ある意味では現時点におけるクラッピー・レコーズの集大成というべき、すなわち2009年における王道のパワー・ポップ・アルバムというべき内容で、自分達が背負った責任をきっちりと果たしているのが素晴らしい。曲をあるだけ詰め込みがちだったこれまでの傾向を抑えて、全13曲45分とタイトにまとめてきているのも嬉しいね。
ゲスト陣も近年の彼等の活動を反映したものになっており、ファーストボール(!)の トニー・スキャルゾや元オールのスコット・レイノルズ、ナーフ・ハーダーのパリー・グリップ(MC・ラーズの『This Gigantic Robot Kills』、レフトオーヴァーズの『Eager To Please』に続いて皆勤賞!)等が参加。実は本作のセッションにはマフスのキム・シャタックも参加していたんだが、彼女のヴォーカルを大フィーチャーした「I'll Always Remember You (That Way)」は本作の先行シングルとなった「My Wena」のカップリング曲として発表されたので、アルバムには収録されていないのが残念(というか、日本盤はこの曲こそをボーナス・トラックとして収録するべきだった)。
↑しょーもなさすぎて最高!ちんこ!ちんこ!ちんこ! ジャレット・リディックがレフトオーヴァーズの、エリック・チャンドラーがMC・ラーズのTシャツを着ていることにも注目。