映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(監督:エドガー・ライト)観賞。★★★★★。
なんだよー、これって映画版『プリザヴェイション』じゃんか。なにしろ劇中で「The Village Green Preservation Society」と「Village Green」が大フィーチャーされているのだから。どうしてそういう大事なことを誰も教えてくれないんだよ(日本のメディアでその符合を指摘していたのはおそらく添野知生氏だけ)。だから、デビュー時にキンクスの「Where Have All The Good Times Gone」をカヴァーしていたスーパーグラスの「Caught By The Fuzz」がエンディング・テーマとして使われているのも決して偶然ではないはずなのだ。
それにしても、『ダージリン急行』〜『ジュノ』〜『ホット・ファズ』と、今年はキンクス映画の当たり年だねえ。音楽界でもグリーン・デイが覆面プロジェクトのフォックスボロ・ホット・タブスでキンクスからパクりまくっていたり、ハドーケン!がデビュー・アルバム『Music For An Accelerated Culture』で「Brainwashed」をパクっていたり、極めつけとしてキンクスの大ファンである女優のズーイー・デシャネルがシー&ヒム名義でキンクス/ビートルズ色濃厚なデビュー・アルバム『Volume One』(日本盤の解説にも書いたけど、「Why Do You Let Me Stay Here?」は完全に「Waterloo Sunset」+「The Village Green Preservation Society」だ)を発表したことまで併せて考えてみれば、2010年代へ向けての流れが見えてくる…ように思うんだがどうでしょう。
She & Him - Why Do You Let Me Stay Here?