日本版ローリングストーン誌に匹敵するオフビートな特集&表紙で毎月目が離せないCROSSBEAT誌ですが(先月号なんて特集が「ロック・カップルの肖像」で表紙がシド&ナンシーだぜ。ギャグが高尚すぎるよ!)、現在発売中の最新号における「2007年ベスト・アルバム」特集で吉田豪氏がクイアーズの『Munki Brain』を年間ベストに挙げてますね。素晴らしい! ついでに書いておくと、おいらが日本盤の解説を書いたアップルズ・イン・ステレオの『New Magnetic Wonder』もランクイン。嬉しいなあ。
「ブライアン・ウィルソン好きっす。音楽マニアっす」みたいな顔をしている連中をおいらが全く信用していないのは、そういう連中に限ってクイアーズのような現役バリバリのビーチ・ボーイズ愛溢れるバンドを全く聴いていないことなんだよ。クイアーズなんて毎年のようにビーチ・ボーイズのカヴァーを発表しているし、『Munki Brain』では「Brian Wilson」なんてド直球のオリジナル曲まであるのに、だよ。そんなにビーチ・ボーイズが好きでもないおいらがこれだけ感動しているのだから、熱狂的なビーチ・ボーイズ好きが聴いたらどんだけ感動するんだよ!ってバンドなのに。そういう意味でも吉田豪氏はやはり信頼できるなあ、と。
で、まあ今月号を読んで改めて思ったけど、CROSSBEATの最大の問題は主要な記事を書いているライターよりも、それ以外の記事を書いている吉田豪氏や長谷川町蔵氏や久保憲司氏なんかの方が遙かに文章力も音楽の知識もあるってことなんだよな。それじゃあ本末転倒だってば!