『ビートルズ/レット・イット・ビー』がついに配信開始! 『ザ・ビートルズ:Get Back』が世に出た今、改めて観直してみると長尺な『Get Back』の演奏シーンを中心にまとめたダイジェスト版といった趣きもある(『Get Back』は『レット・イット・ビー』と映像ができるだけ被らないように配慮していたらしいが)。つまり今回の『レット・イット・ビー』は『ザ・ビートルズ・アンソロジー』に対する『コンプリート・ビートルズ』のような立ち位置になったわけだ。どちらも定番になった方の作品の邦題に「ザ」が付いているのも面白い。今回のディズニープラスの配信では邦題が 『ビートルズ/レット・イット・ビー』から『ザ・ビートルズ: Let It Be』へと変更になっているんだが、『ザ・ビートルズ:Get Back』と揃えようとした日本側の意向でしかないことは理解しつつも、「ザ」が付いたことで本作もきちんと定着して残っていきそうな気がしてしまう。
ちなみに『コンプリート・ビートルズ』はビートルズのキャリアを2時間でコンパクトに振り返った良質なドキュメンタリーなので、自分は今でも再発を待ち望んでおります。とはいえ製作がアップル社ではなくてMGMであり、現実的に考えると再発は困難だと思われるので、『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK』(これも「ザ」付きだ)のようなビートルズの入門編に相応しい新たなドキュメンタリーの編纂を待ちたいところ。