Various Artists/Instant Karma: The Amnesty International Campaign to Save Darfur
★★
ダルフール危機へのチャリティとして企画されたジョン・レノンのトリビュート・アルバム。
個人的な意見を言わせてもらえば、『ジョンの魂』や『Imagine』から選曲している奴等は全て失格だね。食傷過ぎる。まあ、実際にはそこからの選曲がほとんどなんだが。それにしてもアヴリル・ラヴィーンが「Imagine」のカヴァーに挑戦、ってそれは無謀にも程があるってもんでしょ。しかも、この曲は同じアルバム内でジャック・ジョンソンもカヴァーしているわけで、各人のチョイスが被らないように事前に調整ぐらいしておきなさいってば。それでいて『Mind Games』と『Sometime In New York City』から全く選曲されていないってのは絶対に納得いかんぞ。
というわけで、おいらにとってのハイライトは、やはりラストに置かれたレジーナ・スペクターの「Real Love」である。ジョン・レノンのデモ・テイクの儚さとビートルズ・ヴァージョンの美しさを融合させた素晴らしい出来。ちなみに断言してもいいが、1980年生まれでビートルズのアンソロジー・シリーズの直撃世代である彼女は、「ジョン・レノンのカヴァー」というよりは、あくまでも「ビートルズのカヴァー」がやりたかったんだと思うね。
その他に許せるのは『Walls And Bridges』から選曲しているR.E.M.(「#9 Dream」)とかロス・ロンリー・ボーイズ(「真夜中を突っ走れ」)ぐらいか。全23曲85分。
Regina Spektor - Real Love (Bonnaroo 2007)