映画『グラストンベリー』(監督:ジュリアン・テンプル)観賞。★★★。
なんでコンサート映画じゃないんだ? フェスの運営が大変なのはよーく分かったから、もっときちんと音楽を聴かせてくれよ。ライヴ・シーンが細切れで欲求不満が募るったら。本作は「インタビュー:8 ライヴ:2」という構成なんだが、その割合は逆(「インタビュー:2 ライヴ:8」)でいいんだってば。どうして主催者がそんな苦労をしてまで毎年フェスを開催するのかといえば、ひとえにそこで演奏される音楽が素晴らしいからだろ。それをきちんと映像と音楽で示してくれよ。
しかもアーティストのチョイスがなあ。ベイビーシャンブルズのしょーもないライヴ(ケイト・モスがウザい)とか流すぐらいなら、1998年のジェイムズ(大雨の中の「Sit Down」大合唱!)とか2004年のポール・マッカートニーとか、もっと見せるべき映像がアーカイヴに沢山残ってるでしょうに。まあ権利関係とかで色々と大変なのかもしれないけど。ちなみに、本作にレイ・デイヴィスが登場するのは、アリスタ時代のキンクスが「Predictable」から「Do It Again」までの一連のPVをジュリアン・テンプルと組んで撮っていた縁からだと思われる。
東京での公開館となった渋谷Q-AXシネマ1は、ミニシアターというよりはシネコンに近い、かなり大きな劇場(座席数264!)なんだが、客席はいかにもフジロックとかに行ってそうな低所得層(おいらも含む)で満員だった。
The Kinks - Do It Again
というわけでキンクス×ジュリアン・テンプルのPVの中からおいらの最も好きな「Do It Again」をどうぞ。この曲が収録されている『Word Of Mouth』はキンクスの最高傑作の一つだと思う。