トム・クルーズの最新作『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』は「アジアの鷹」シリーズ+『メダリオン』といった感じの超ジャッキー・チェン風味な内容(トム・クルーズの裸ギャグとか、大変なことになっているのに意外と能天気なエンディングとかが特に)。基本的にはトム・クルーズ&ジェイク・ジョンソンのコンビによるバディ・アクションなんすよね。ただ、そこはトム・クルーズ映画なので、どうしてもジェイク・ジョンソンの出番が少なくなってしまうのは仕方のないところ。そういう意味ではトム・クルーズ版『サンダーアーム/龍兄虎弟』といった感じか。っていうか事前情報を全く持たずに観たもんだから、ラッセル・クロウのナレーションで始まった時は作品を間違えたのかと思ったぜ。
あと、ジョー・スワンバーグの諸作の主演からトム・クルーズ映画の相方役まで、今や縦横無尽の活躍を見せるジェイク・ジョンソンを発掘したというだけで、『ニュー・ガール』におけるズーイー・デシャネルのプロデューサーとしての確かな審美眼はきちんと評価されるべきだと改めて思った次第。そもそも、ズーイー・デシャネルのコメディ演技は自らのデッドパンで相手を立てるものなわけで(『エルフ』でウィル・フェレルが一躍アメリカを代表するトップ・コメディ俳優に成り上がったことや、『銀河ヒッチハイク・ガイド』での相手役だったマーティン・フリーマンのその後の活躍を見てみればそれは明らかだろう)。その辺りを踏まえずに批判とかしたところで何の意味もないっすよ。