映画『ベッドタイム・ストーリー』(監督:アダム・シャンクマン)観賞。★★★★。
『ウォーターボーイ』の次が『ビッグ・ダディ』だったように、『リトル★ニッキー』の次が『Mr.ディーズ』だったように、アダム・サンドラーという人はバカ映画路線を極めるとハートウォーミング路線の作品を出してきてバランスを取ろうとする傾向がある。というわけで『エージェント・ゾーハン』(傑作!)でバカ映画路線を極めた次の一手となる本作もやはりハートウォーミング路線なのだった。
なので当然ながら傑作にはならずに佳作止まり、ではあるんだが、製作がディズニーということもあってか、『もしも昨日が選べたら』の系譜に連なるSF(すこし・ふしぎ)テイスト。つまりアダム・サンドラーは「のび太」的な役回り。アダムたんの資質には『50回目のファースト・キス』みたいなロマンティック・コメディよりはこっちの方が遥かに合ってるよね。こういう話のお約束である「失墜→挽回」の「失墜」が弱すぎるという問題はあるにせよ、「映画だからこそ幸せな夢を見せてあげたい」という製作者達の強い想いが伝わるクライマックス&『モンスター』なんかよりも一万倍正しいジャーニー「Don't Stop Believeing(信じることをやめないで)」の使い方にはグッときてしまったよ。
それにしてもブルース・スプリングスティーンの「I'm On Fire」でこんなに笑う日が来るとは思わなかったぜ。