映画『エージェント・ゾーハン』(監督:デニス・デューガン)観賞@第1回したまちコメディ映画祭in台東。★★★★★。
『リトル★ニッキー』(傑作)が興行的に失敗して以降のアダム・サンドラー映画は、ハートウォーミング路線で手堅くヒットを飛ばしてきたものの、どれもが佳作止まりでいまひとつハジけきれていなかったという印象が強い(唯一『もしも昨日が選べたら』だけは傑作だと思うけど)。おそらくは彼自身も心のどこかで物足りなさを覚えていたのではないだろうか。だが、あれから1億ドル突破作品を6本放ち、『パンチドランク・ラブ』『スパングリッシュ』『再会の街で』でその演技力への評価も高まってきた。そう、やるなら今しかない。
というわけで、ついに、ついに、ついにアダム・サンドラーが『ウォーターボーイ』〜『リトル★ニッキー』の系譜に連なるキャラクター主導のくっだらねーコメディ映画に戻ってきたぞ! 久々にアダム・サンドラーの名前が脚本にクレジットされ(アニメ作品の『Eight Crazy Nights』を除くと、『リトル★ニッキー』以降では初)、クリス・ロックにロブ・シュナイダーにニック・スウォードソンにジョン・タトゥーロにヘンリー・ウィンクラーにジョン・マッケンローとアダム・サンドラー組総出演。しかも、お得意のおばあちゃんネタや80年代ネタもふんだんに盛り込み、やたらと気合いの入りまくった、満漢全席のようなアダム・サンドラー映画に仕上がっているのだった。もう徹底的に自分のやりたいことだけをやり尽くした清々しさに満ち溢れている。最高。
どんなに大スターになろうとも、未だに自分の原点を忘れないアダム・サンドラーはやっぱり偉い! ファレリー兄弟はアダム・サンドラーを見習うべき!
『エージェント・ゾーハン』予告編