映画『Mr.ボディガード/学園生活は命がけ!』(監督:スティーヴン・ブリル)観賞。★★。
『スーパーバッド』そっくりなボンクラ3人組がいじめっ子から自分達の身を守るために、ボディガードとして元陸軍特殊部隊員であるオーウェン・ウィルソンを雇うが…というジャド・アパトー製作、セス・ローゲン脚本による学園コメディ。
『スーパーバッド』〜『無ケーカクの命中男』〜本作と観てきて、要するにおいらはジャド・アパトーではなくてセス・ローゲンの持ち味が苦手なんだということが分かってきた(奴が関わっていない『エージェント・ゾーハン』や『ウォーク・ハード』は傑作なわけだし)。セス・ローゲンって一人立ちできない男達が互いに寄り掛かってつるんでいる内輪感を前面に押し出すから嫌なんだよな。なんつうかマイノリティぶっていても、結局は「マイノリティの中のマジョリティ」でしかないっつうか(だから、それを好む人が多いのは分かるんだけど)。
本作でもボンクラ3人組に対するいじめっ子が2人組なもんだから、どんなに酷いイジメを受けても「まずはつるむのを止めろよ」としか思えん。いちおうクライマックスはボンクラ3人組がいじめっ子とがっぷり四つに組んで戦うことになるんだが、3対2じゃあどう考えたって主人公達の方が有利じゃんか。しかも最後はオーウェン・ウィルソンが助太刀に入って、いじめっ子をブチのめして終わりって、それはないだろ。オーウェン(とダニー・マクブライド)のチャームをもってしてもセス・ローゲンの臭みを消すのは難しかったようだ。スティーヴン・ブリルは『飛べないアヒル』の脚本を手掛けていた(=子供の扱いが上手い)ことを買われて監督に起用されたんだろうが、だったら彼自身が脚本を書けばよかったのにねえ。
『Mr.ボディガード/学園生活は命がけ!』予告編