映画『アメリカン・ティーン』(監督:ナネット・バースタイン)観賞。★★。
インディアナ州ワルシャワの高校生達の学園生活を捉えたドキュメンタリー映画…ではあるものの、やらせ多すぎ。
いや、ドキュメンタリーだって多かれ少なかれ作り手の作為が入ってくるのは当然なんだけど、会話シーンがやたらにきちんとカット割りされているのは何故?とか、オタク野郎のジェイク君のニキビの数が場面によって急に増えたり減ったりするのは何故?とか、学園の女王のメーガンが生徒会の奴の家の窓に嫌がらせで「オカマ野郎」とスプレーで落書きをしたのがバレて、「このことが内申書に書かれたら希望の大学に進学できなくなるわ」とか言って泣くんだけど、それを分かっているのならどうして落書きをする時に撮影隊を引き連れていったの?とか、スムーズな観賞を妨げるノイズが多すぎるのだ。演出であるのならばあまりにもご都合主義かつ紋切り型だし、演出でないのならば素材をシームレスに繋いでいく努力を怠っていると言わざるを得ない。いずれにしても監督のナネット・バースタインは本作が「ドキュメンタリー」であることに甘えているのが明らかで、おいらは観ている間中イライラしてしょうがなかった。
でもまあ、なかなかにジョン・ヒューズ的な学園生活が描かれているので(アメリカ版のポスターは『ブレックファスト・クラブ』のパロディ)、他の学園映画好きの方の感想が気になるところではある。スクールカーストが云々とか語りたがりなはてなダイアラーの方々は好きそうな気がするんだよね。でも、『待ちきれなくて…』でも何でもいいけど、これよりも「リアル」で面白い学園映画はいっぱいあるぜ!とは言っておきたいな。