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キムが学業にいそしんでいる間はマフスの新作は期待できないし、そういえば兄貴分のレッド・クロスの新作はまだかなあ、と思って久しぶりに彼等の公式サイトを見たら、初のライヴDVD『Got LIVE IF You Must!』がスペイン先行発売でリリースされているとのこと。ドラマーには現マフスの(「キース・ムーンに最も近い男」こと)ロイ・マクドナルドが『Neurotica』以来の復帰を果たしており、3マクドナルド揃い踏みとなればつまらないわけがない! というわけで現在取り寄せ中。
そんなわけで久しぶりにレッド・クロス関連を色々と調べていたら、なんと長らく廃盤になっていた幻の傑作『Third Eye』が再発されているではないか! これは嬉しすぎる! 彼等のパワー・ポップ3部作である『Neurotica』(1987年)〜『Third Eye』(1990年)〜『Phaseshifter』(1993年)を改めて聴いてみると、『Neurotica』はバンド初期のパンク的な壊れっぷりを引きずっているし、『Phaseshifter』はグランジ色が強すぎるしで、最もバランスの取れている、一般的な意味での最高傑作はやはり『Third Eye』でしょう(でも本人達にしてみれば『Neurotica』の八方破れな勢いの方が気に入っているとは思うけど)。あと、これは完全な私見なんだけど、ビートルズ的なメロディとハード・ロック・サウンドの現代的な融合という意味において、この頃のレッド・クロスって「ビートルズ・ミーツ・メタリカ」なんて評されていた初期ワイルドハーツに直接的な影響を与えていると思うんだよね。少なくもこの2つのバンドは、出身国こそ異なれど、ルーツを同じくする異母兄弟的なバンドと考えるべきだと思う。
少年ナイフへのトリビュート・ソング「Shonen Knife」(少年ナイフがこの曲への返答歌として作ったのが『712』収録の「Redd Kross」)を含む全11曲43分。ジェリーフィッシュをあんなに持て囃すんだったら、その前にもっとレッド・クロスを評価しろよ!
REDD KROSS - 1976
↑このPVの監督は若き日のローマン・コッポラ。