2026年1月18日(日)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.33」を開催します。今回はロマンティック・コメディ2本立てということで、名作『KiSSingジェシカ』のジェニファー・ウェストフェルトが手掛けた変則育児コメディ『フレンズ・ウィズ・キッズ』と、ブラッド・アンダーソンの最高傑作『ハッピー・アクシデント』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です


2026年4月18日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.34」を開催します。今回はライヴ映画2本立てということで、オーストラリア映画界おける女性活躍の道を切り開いたジリアン・アームストロングが手掛けたロック・ミュージカル『スターストラック/わたしがアイドル!』と、マイク・バービグリアのスタンダップ・コメディアンとしての最高傑作『マイ・ガールフレンズ・ボーイフレンド』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です

過去に開催したサム・フリークスの一覧はこちらです


マフスのキム・シャタックの追悼記事をローリングストーン ジャパンに執筆しましたマフスのキャリアを一望できるプレイリストも作ってみました。

ローリングストーン ジャパンでリンダ・リンダズにインタビューしました。アルバム『Growing Up』発表時SUMMER SONIC 2022での来日時2024年の来日時です。

ローリングストーン ジャパンでシグリッドにインタビューしました。2023年5月の初来日時超傑作の3rdアルバムのリリース時です。


メアリー・ルー・ロードの「Lights Are Changing」のオリジナルなどで知られるべヴィス・フロンドのポップな楽曲のみを集めたベスト・アルバム的プレイリスト『Pop Essentials of The Bevis Frond』を作成しました。

サム・フリークスの場内BGMのプレイリストを作成しました。毎回上映作品と絡めた選曲をしています(最新のものに随時更新していきます)。


「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「隣り合わせ」や「」といった曲などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。


★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない


The Queers/Grow Up (remixed and remastered)


★★★


アジアン・マン・レコーズから相次いで発売されているクイアーズのリマスター盤シリーズ第4弾。本作はこのシリーズの中で最も大きく生まれ変わった作品といえるだろう。何よりも特筆すべきは、オリジナル盤での、ヴォーカルが極端に小さくて聴くに耐えなかったミックスが、リミックス&リマスターによって聴くに耐え得るレベルにまで改善されているということだ。さらに曲順もオリジナルとは全く違うものになっているので、これはもう全く新しい作品と考えるべきなのかもしれない。


そんなことを思いながらライナーノーツを読んでいると、ジョー・クイアーが「『Grow Up』は好きなアルバムだ」と書いているので驚く。だが、確かにこうしてまともなミックスで聴いてみると、それぞれ楽曲の骨格自体は現在のクイアーズのそれに非常に近かったりするのだな。そしてソングライティングの面でも、特に「Boobarella」や「I Met Her At The Rat」といった代表曲は、実は次作『Love Songs For The Retarded』以上の出来だったりするのだった。


本盤でアルバム本編の最終曲として置かれたモンキーズのカヴァー「I'll Be True To You」(ホリーズによるオリジナルのタイトルは「Yes I Will」なので、ジョー・クイアーがモンキーズ・ヴァージョンを意識しているのは確実)は、ジョー・クイアーの一貫したバブルガム・ポップ趣味を証明するもの。ちなみに、この曲はジェリー・ゴフィンとラス・タイトルマンの共作なんだが、最新作『Munki Brain』ではゴフィン=キング作品の「I Can't Stay Mad You」をカヴァーしていたので、ジョー・クイアーってもしかしたら(キャロル・キングではなくて)ジェリー・ゴフィンが好きなのかもね。そして、もしかしたらもしかして、『Munki Brain』というアルバムは、ジョー・クイアーにとっては原点回帰的な意味を持つ作品なのかもしれない。少なくとも、そう考えさせてしまうだけの魅力が、本盤にはあるということだ。全17曲50分(ボーナス・トラック5曲含む)。