「Those Were The Days」のアコースティック・ヴァージョンが素晴らしすぎる!というわけで4月の来日公演以降、再びレディー・ソヴァリンを聴き狂ってますよ。音楽ライターの内本順一氏のブログに掲載されたソヴの取材記がいい話満載なので少し転載しておこう。
学校では理解者がいなくて、何か問題が起こると必ず教師は彼女のせいにして、けれどとりあえず昔からなんでも笑いにかえたいタイプで、笑いは一番クリエイティヴなことだと思っているのにそれを理解してるくれる人はいなくて、それではみだして、退屈だからリリックを書いて、いろいろあるけど「ホント最悪だわ〜、プププっ」って笑えたほうがいいじゃないかって思ってて、それでそんなリリックを書くのはある意味セラピーにもなっていたんだろうな……ってなことを話すSOVは、表情がコロコロ変わって、それを見てるだけでも面白くて、だけどそんな話はなんだかちょっと切なくもあって、僕は笑いながらグッときていた。
そのビミョーに切ない感じは、1st収録の自伝的ソング「ドーズ・ワー・ザ・デイズ」を聴いた感じにも似てるんだけど。
ソヴのいい話をもう一つ。
「レディ・ソヴリン、コリーヌ・ベイリー・レイを「偽物」と非難。」
レディ・ソヴリンは、イギリスのテレビ番組の楽屋裏でコリーヌ・ベイリー・レイと会った際、その人柄が良いものではなかったと発言。「彼女は演じてるのよ。良く見られるようとしてる。歌では人生はバラみたく甘いって言ってるけど、そんなの全くウソっぱちだわ」
映画なんかは観客を2時間近くに渡って付き合わせる表現なのだから、できるだけポジティヴであるべき、長い時間をかけることによって そうした「嘘」を作り出せるのが映画の醍醐味である、と思うんだけど、ポップ・ソングはたった3分程度で全てを語りきらなければならないのだから、無理にポジティヴである必要はない、逆にだからこそ「現実」と向き合った表現を行えるはず、というのがおいらの持論。だからソヴの言いたいことは手に取るように分かるぞ。じゃなきゃおいらはマフスを好きにならないよな。っていうかこういう感覚って物凄くキンクス的というか。