「音楽なんて元々何の価値もないんだから違法DLは問題ないじゃないか」発言で盛り上がってるボブ・ディラン周辺ですが、それに便乗して覚え書き。
新作『Modern Times』のリリースに併せてディランがXMサテライト・ラジオにて週1でラジオDJを務めているのはご存知だろうか。週ごとにそれぞれ定めたテーマに沿って選曲をしているんだけど(完全版プレイリストはこちら)、なんと「花」をテーマにした回でマフスの「Laying On A Bed Of Roses」を選曲してるんだよ! ボブ・ディランってマフス聴いてるんだ! すげえなあ。
先日も取り上げた久保憲司 ロック千夜一夜番外編からまたもや引用しておこう。
こうして書いていて、思うのは外国はやっぱり凄いなと思う事。外国のミュージシャンに日本人は音楽に対する愛が深い、音楽をよく知っていると言われるけど、やっぱり外人は凄い。
ミック・ジャガーほど30年代とか40年代のブルースに対する造詣が深い人に会ったことはぼくはないし、スーパースターがいまだに音楽の勉強をしているって凄いと思う。ぼくだったらコケインやって毎日女の子取っ替え引っ替えして遊び尽くすだろう。音楽のことなど忘れる。
おいらがダム・インク名義でライブ活動していて、対バンの方々もそりゃあ実力的にはどれもかなりのレベルだとは思うんだけど、違和感が常々あるのは、ほとんどの方が音楽に対する知識の蓄積の方はあまりないように思えるということなんだよな。インプットとアウトプットのバランスが悪いっつうか。いや、別にこれは日本に限った話じゃないのかもしれないけどさ。
あと、「パンクだったら何も知らなくてもOK」みたいに言われるのも大きな勘違いで、たとえばセックス・ピストルズ時代のジョン・ライドンの歌唱法はカンのマルコム・ムーニーの模倣なわけだけど、あの時代にクラウト・ロックを聴いてるってのはやはりかなりの音楽マニアですよ。