2025年7月19日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.31」を開催します。今回は女性の自立を描いた映画2本立てということで、現代版『みにくいアヒルの子』のともいえる青春映画の傑作『ナタリーの朝』と、アメリカの公民権運動を背景としたシスターフッド映画『ロング・ウォーク・ホーム』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です


2025年10月18日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.32」を開催します。今回は人がたくさん死ぬコメディ2本立てということで、チェコの鬼才オルドジフ・リプスキーの傑作『連続殺人狂騒曲』と、アンナ・ファリスの黄金期を飾る一作でもある英国映画『時間旅行についてのよくある質問』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です


2026年1月18日(日)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.33」を開催します。今回はロマンティック・コメディ2本立てということで、名作『KiSSingジェシカ』のジェニファー・ウェストフェルトが手掛けた変則育児コメディ『フレンズ・ウィズ・キッズ』と、ブラッド・アンダーソンの最高傑作『ハッピー・アクシデント』を上映いたします。前売チケットはPeatixで販売中です

過去に開催したサム・フリークスの一覧はこちらです


マフスのキム・シャタックの追悼記事をローリングストーン ジャパンに執筆しましたマフスのキャリアを一望できるプレイリストも作ってみました。

ローリングストーン ジャパンでリンダ・リンダズにインタビューしました。アルバム『Growing Up』発表時SUMMER SONIC 2022での来日時2024年の来日時です。

2023年5月にシグリッドが初来日公演を果たした際に、ローリングストーン ジャパンでインタビューしました


メアリー・ルー・ロードの「Lights Are Changing」のオリジナルなどで知られるべヴィス・フロンドのポップな楽曲のみを集めたベスト・アルバム的プレイリスト『Pop Essentials of The Bevis Frond』を作成しました。

サム・フリークスの場内BGMのプレイリストを作成しました。毎回上映作品と絡めた選曲をしています(最新のものに随時更新していきます)。


「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「隣り合わせ」や「」といった曲などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。


★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない

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KID FRESINOの「Champion」において大胆にサンプリングされ、あっこゴリラキンブラにも多大な影響を与えているのだから、ファンクの女王ことベティ・デイヴィスのキャリアを追ったドキュメンタリー映画Betty: They Say I'm Different』が今の時代に作られたのは必然といえるだろう。むしろ遅すぎるぐらいだ。

映画内では断片的にしか語られていないので、あくまでもそれを観た上での自分の推測なんだが、結局のところベティ・デイヴィスが突如として音楽業界から姿を消したのは、「Nasty Gal」としてのペルソナと素の自分との乖離、そしてキャリアが停滞していたところに親族の死が重なって極度の鬱状態に陥ってしまったことが大きいのだと思われる。そして現在でもその鬱状態から抜け出せていないように見えるのがこの映画の悲しいところだ。かつてのバンド仲間を集めておそらくは同窓会的な場面を作ろうとしたのだろうが、結局ベティ・デイヴィス本人は現場に現れず、という悲しい結末。隠居状態だった80年代前半に、原宿クロコダイルで箱バンとして一ヶ月ほどライヴを行っていたことについても(ベティが上記のような状態なので)ほぼ語られず。ただし、彼女の部屋にある日本由来の物の多さにはその面影が感じられる。