Xが使われている映画といえば、もうすぐ日本公開される『ロープ/戦場の生命線』も印象的だった。Xの「Your Phone's Off The Hook, But You're Not」から始まって、ルー・リードの「There Is No Time」で終わるという作り手の強い拘りを感じる選曲。つまりLAからニューヨーク、アメリカの西と東をつなぐ選曲になっているところに作り手の主張が表れているわけだ。映画を観ればそれが分かります。というか、日本公開版に「There Is No Time」の歌詞の和訳は字幕で付くのかしら。これ、作り手は「ルー・リードだったら何でもいい」という雰囲気だけで流してるわけじゃないからな。観客に対するはっきりとしたメッセージですよ。「This is a time for action/Because the future's within Reach(今こそ行動を起こす時なんだ/だって未来はすぐそこにあるんだから)」。
というわけで、『ロープ/戦場の生命線』の原題『A Perfect Day』はおそらくルー・リードの「Perfect Day」に対するオマージュでしょうな(原作のタイトルは『Dejarse Llover』で、「Let It Rain(雨よ降れ)」という意味)。