映画『天使の処刑人 バイオレット&デイジー』(監督:ジェフリー・フレッチャー)観賞。★★。
すでに三十路のアレクシス・ブレデル(『ギルモア・ガールズ』)が主演に起用されている時点で「“美少女アクション映画”にはなりようがない」という予想はついていた。『旅するジーンズ』シリーズにしても、『恋する履歴書』にしても、『THE BULLET ザ・バレット』にしても、彼女の主演作はモラトリアム映画ばかりなのだから。
というわけで、おいらとしては『キルミー・レイター』(大好き!)のような「(特殊な状況下における)ヒリヒリとした青春映画」を期待していて、その読みはある程度は当たっていたんだが、本作はセンチメンタリズムが垂れ流し状態の難ありな産物だったのでした。監督&脚本は『プレシャス』の脚本家だったジェフリー・フレッチャー。まあ『プレシャス』もモノローグ垂れ流しの凡庸な脚本だったわけで。『プレシャス』の監督だったリー・ダニエルズの最新作『ペーパーボーイ』に続いて本作と、『プレシャス』組がどんどん馬脚をあらわしていっている感があるな。
エンディング・テーマとしてジャネール・モネイの「57821」が大フィーチャー。というわけで、キープ・フール・クールの国分純平さんはこの映画を観に行ったんでしょうか。
↑『Remember Sunday』はめずらしくアレクシス・ブレデルが実年齢相応の役柄を演じている傑作TVムービー。要するに『50回目のファースト・キス』の男女逆転版なんだが、アレクシス・ブレデルの「若く見えるけど実はいい年」という特徴が役柄の苦労人感と合っていてすごく素敵なんすよ。