The Yum Yums/...Play Good Music
★★★★★
2010年の来日公演も素晴らしかったノルウェーが誇る名パワー・ポップ・バンド。サイドプロジェクトなどもあったとはいえ、前作『Whatever Rhymes With Baby』からは何と約5年振り。LP&配信で先行リリースされていて、なかなかCDがリリースされないもんだから、おいらは待ちきれなくなって配信版の方を買っちゃったっすよ。
タイトなロックンロール・ナンバーが揃っていた前作に比べると、今回は紅一点のヴィベケのコーラス&キーボードを大きくフィーチャーしたカラフルなサウンドで、ブギー調のナンバーが復活していたりすることもあって、2nd『Blame It On The Boogie』*1の路線に近いといえば近いかも。たしか前作のレコーディングはヴィベケの加入直前/直後に行われたはずなので、5年経って彼女が必要不可欠なメンバーとしてバンドに定着したということなんだろう。
ジョー・クイアーにも絶賛された*2彼等のメロディ・センスは、キャリア20年に迫ろうかというのにさらに切れ味を増していて、今回も文句なしの傑作に仕上がっている。「And A Whole Lotta You」でモンキーズの「Sweet Young Thing」に、「I Like Good Music」でスモール・フェイセズの「Sha-La-La-La-Lee」にオマージュを捧げていたりと、60年代愛が強めに発揮されているのも嬉しいY!ノルウェーという国は、自国ミュージシャンの海外公演にはもれなく政府が助成金を出すらしいので、ヤム・ヤムズもそれを利用しての再来日公演を熱望&待望なのだ。全13曲39分。
*1:もちろんこのタイトルはジャクソンズの同名曲へのオマージュ。