Robbie Williams/Take The Crown
★★★★★
プロデューサーにジャックナイフ・リー、ドラマーにビル・リーフリン、オーケストラ・アレンジにオーウェン・パレットという、R.E.M.のラスト・シングル「We All Go Back To Where We Belong」を手掛けた布陣がそのまま参加したロビー・ウィリアムスの最新作。ロビーのテイク・ザット復帰作『Progress』での成果を踏まえたエレクトロニックなサウンドと、ビートリーなロック・サウンドの融合がバッチリ決まっていて(結果的にU2感が高まっているのが面白い。「Shit On The Radio」はちょっとだけふくろうずの「心震わせて」みたいだったりする)、ロビーの気合いの入り方も含めて『Escapology』以来の充実度といえるのではないだろうか。マッドネス風味な先行シングル「Candy」(名曲!)がテイク・ザットのバンドメイトであるゲイリー・バーロウとの共作だったりするのも嬉しいっすね。英国ナンバーワン・シンガーの面目躍如な傑作。全11曲43分。
テイク・ザットの次作がロビー抜きの4人体制で作られるのか、ロビー込みの5人体制で作られるのかはいまだに正式な発表がないものの、本作とシングル「Candy」が全英1位を獲得、ただしアルバムの売り上げ枚数自体は若干の期待外れ、という結果になったことは、次作が再び5人体制で作られる良い流れになっているような気がして少し嬉しかったりしている(チャート・アクションのおかげでロビー的にも面子は保てただろうし)。ゲイリーが久々のソロ・ツアーを実施、マークがソロ作を来年初頭に発表というニュースも、彼等がロビーをきちんとバンドの一員として考えていて、ロビーに触発されたからこその結果ではないかなあ、と。だからこその積極的な活動であって、単なる「ロビー待ち」になっていないのが素晴らしい(とか言っておいて、おいらの予想が外れる可能性だって十分にあるわけだが)。
↑使っているコードはA#、Gm、D#、Fの4つだけ。しかも、大半はA#→Gmの繰り返しだけというシンプル・イズ・ベストな作りでこのキャッチーなメロディ!これを名曲と呼ばずして何と呼ぶ!