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前作『Bread And Circuses』でソングライティングが一気に向上したビューだが、サウンド面においては色々とレーベル側からの圧力があったようで、本作からはレーベルをクッキング・ヴァイナルへと移籍して心機一転。前作で散見されたオアシス風ビッグ・バラード(あれはあれで良かったんだが)は消え失せて、スクイーズやセックス・ピストルズの楽曲をカヴァーしていたという彼等の原点を感じさせる小気味良いバンド・サウンドが前面に押し出されることとなった。英国小市民の生活に根差した「うた」の数々は、かつてのキンクスのそれのようにタフな気概すら感じさせるようになってきた。「Bunker (Solid Ground)」のメロディはビートルズの「It's All Too Much」だし、「Lean On My World」は馬場ソング*1だしで、マジでおいらが死ぬまで愛せるバンドになりそうな予感。まるで70年代のパブ・ロック・バンドのようなジャケットも素敵。このジャケットのセンスに惹かれたならば買って損はしないと思うっす。大好き。
↑前作の「Grace」に続いて、再びケン・ローチ組のマーティン・コムストンをPVの主演に起用。男の趣味も最高だぜ>ビュー。
*1:他にはニック・ロウの「平和と愛と理解」とか、ブルース・スプリングスティーンの「Badlands」とか、ジザメリの「Halfway To Crazy」とか、THE HIGH-LOWSの「十四才」とか、アヴ子の「Runaway」とか、ブラック・アイド・ピーズの「Love You Long Time」とか、ノア&ザ・ホエールの「Tonight's The Kind Of Night」とか、ロシアン・レッドの「The Sun The Trees」とか。