ルーカス・ムーディソンの最新作『マンモス』の日本盤DVDがようやく発売されたので観直してたんだけど、ガエル・ガルシア・ベルナルの同僚/親友役を演じてたのって『扉をたたく人』の監督の(そして『カールじいさんの空飛ぶ家』の脚本家でもある)トム・マッカーシーだったのな。そう言われてみるとルーカス・ムーディソンとトム・マッカーシーの作風って通じるところがあると言えなくもない。
ルーカス・ムーディソンの作品において「橋」は重要なモチーフとなっているけれど、『マンモス』でもサルバドールが橋の下で…。これ以外に繰り返されているモチーフを幾つか挙げておくと、
主人公がビルの窓から街を見下ろす→『リリア 4-ever』
クラブ、売春→『リリア 4-ever』
(裕福さの象徴としての)アイスクリーム、バスケットボール→『リリア 4-ever』
バイク2人乗り→『ショー・ミー・ラヴ』
トイレ/洗面所で心を通わせる→『ショー・ミー・ラヴ』、『エヴァとステファンとすてきな家族』
「どんなに祈っても決して応えられないという現実はあるにせよ、もしかしたら多少は神の博愛についての物語」→『リリア 4-ever』
以上のことからも、本作が『リリア 4-ever』を継承しつつ、初期2作(『ショー・ミー・ラヴ』&『エヴァとステファンとすてきな家族』)のような「希望」を取り戻しつつある映画であるというのが分かる。A Hole In My Heart』と『Container』については、(内容があまりにアレだったこともあって)おいらの記憶から抹消されていて思い出せないけど、こちらからの反復もあったかもしれん。