映画『バイオハザードIV アフターライフ』(監督:ポール・W・S・アンダーソン)観賞。★★★★★。
ミラ・ジョヴォヴィッチ&ポール・W・S・アンダーソン夫妻のライフワークになってきた感もある『バイオハザード』シリーズの第4作。注目すべきは、前2作では脚本とプロデュースに徹していたポール・W・S・アンダーソンが監督に復帰していること。なにしろ彼が監督した第1作は21世紀のゾンビ映画ブームの発火点となった大傑作だし。
というわけで期待満々で観賞に望んだわけだが、開巻早々に本シリーズがつまらなくなっていった最大の要因であるミラ・ジョヴォヴィッチの無敵設定を無効化させるという荒っぽくもクレバーな語り口に感心。全編に渡って『マトリックス』や『サイレントヒル』などのあからさまなパクリを織り交ぜつつも、サービス精神全開なアクションの釣瓶打ちで飽きさせない。でもまあ個人的に何よりも感動させられたのは、ミラ・ジョヴォヴィッチが溜め息が出るぐらいに美しく撮られているということだな。これこそまさに愛のなせる業だね。第2のヒロインであるアリ・ラーターも『デッドコースター』以来久々に「闘う女」としての魅力を発散しまくっていて、2人の凛とした立ち姿を眺めているだけで97分はあっという間だ。やはり映画は役者を楽しむためのメディアである、と改めて実感させられたのであった。特に近年の実写3D映画でこういったところに気を使っている作品は珍しい気がする。
続編を意識しまくったエンディングは尻すぼみの感もあるんだが、ポール・W・S・アンダーソンが監督として続投するなら第5作は間違いなく傑作になるはず。今度は戦争だ!