映画『愛しのベス・クーパー』(監督:クリス・コロンバス)観賞。★★★★★。
『スーパーバッド』に対するクリス・コロンバスからの返答とでもいうべき青春コメディ。なんとこれが驚いたことに『ベビーシッター・アドベンチャー』(って彼の監督デビュー作だ)以来の傑作なのだった。稚気に溢れたアクションの釣瓶打ち、下品にならない下ネタの扱い、人情派のクリス・コロンバスらしいハートウォーミングな味わい。往年の切れ味が完全に戻っているとは言い難いものの、それでもクリス・コロンバスらしさが本当に久々に全開になっていて楽しい楽しい。まあ今のハリウッドの基準からすると時代錯誤的と言えなくもないんだが、個人的にはそんな部分も含めて彼の考える「青春の本来あるべき姿」が描かれたファンタジーとして大いに楽しんだ。
ハリウッドの学園映画のテーマ・ソング的な存在であるアリス・クーパーの名曲「School's Out」を主人公達が車の中で合唱する名場面あり。主人公が憧れるベス・クーパーの名前はもちろんキッスの「Beth」からの命名(ちゃんと劇中で言及される)。ジャック・カーペンターはジェイ・バルチェルの後継者になれるね(とは言っても2歳しか違わないけど)。
本作がおいらの心に響きまくったのは、リヴィング・シスターズのエレニ・マンデルによる主題歌「Forget Me」が名曲すぎたのも大きいと思ったので歌詞を訳してみた↓。
Eleni Mandell - "Forget Me"
私のことなんて忘れてしまえばいい
あなたは自分の道を歩き始めたばかり
連絡なんてしなくていいの
昔を懐かしむ時がいつか来るかもしれないけど
それまでこんなのはただの足枷
2人で流した涙のことは忘れましょう
2人で過ごした楽しい思い出も忘れましょう
心の痛みも忘れましょう
だってあなたを待っている人がいるのだから
私だって思い悩むはず
夢は真実を曇らせてしまうから
でもあなたが約束してくれるなら
私も約束してあげる あなたのことはきっぱり忘れると
私のことなんて忘れてしまえばいい
決して後ろは振り返らないで
虹の根元には黄金があるはずだから
それぞれ自分の道を歩いていきましょう
心を決めて 時に身をゆだねましょう
全ては無駄でなかったといつか思えるはずだから
今はただ前を向いて歩いて行くの
私だって思い悩むはず
夢は真実を曇らせてしまうから
でもあなたが約束してくれるなら
私も約束してあげる 決してあなたのことは忘れないと
2人で流した涙のことは忘れましょう
2人で過ごした楽しい思い出も忘れましょう
心の痛みも忘れましょう
未来はまだこれからだから