映画『チャーリー・バートレットの男子トイレ相談所』(監督:ジョン・ポール)観賞。★★★★★。
いやー、ほんとに久々に学園映画らしい学園映画が劇場公開された気がすんなあ。『ハイスクール・ミュージカル』のようなロー・ティーン〜ミドル・ティーン向けではない、高校生を中心としたハイ・ティーンに向けられた学園映画。「人生は一度きりなんだから、他人に何と思われようと、何と言われようと、自分が信じる道を進むべきなんだ」という(気恥かしくも)真っ直ぐな熱いメッセージを持った、悩める若者達に勇気を与える学園映画。
おそらくは製作者達も本作を正統な学園映画史の系譜に連ねようとしているはずで、その証拠にアメリカ盤DVDのジャケットはモロに『フェリスはある朝突然に』だし、主人公とロバート・ダウニー・Jr(アル中の校長先生って役柄はシャレになってないぞ)の関係性は『天才マックスの世界』を彷彿とさせるし(キャット・スティーヴンスをフィーチャーしているところまで同じ!)、後半の演説シーンは『今夜はトーク・ハード』を彷彿とさせるし、さらには『ロード・トリップ』に倣ってイールズの「Mr. E's Beautiful Blues」をフィーチャーしているのだから。まあ本作が貶されるとすれば、どの場面もどこかの学園映画で観たようなクリシェばかりで破綻がない、ってことなんだろうが、そもそも学園映画はプログラム・ピクチャーなんだから、お約束をきっちりこなしてこそ、なんだってば。
あと、エンディング・ロールで本作のテーマを集約したかのようなイールズの名曲「Hey Man (Now You're Really Living)」が流れるんだが、歌詞に字幕が付かないのでおいらが訳したものを↓に載せておく。
どん底まで落ち込んで
空っぽになるまで泣いたことがあるかい?
でもさ、それがまさに生きてるってことなんだ
最高のセックスをして
この世界もそんなに悪くないなって思ったことがあるかい?
それがまさに生きてるってことなんだ
自分の方なんて振り向いてくれないと分かっている人を
愛してしまったことがあるかい?
でもさ、それがまさに生きてるってことなんだ
だから全力を尽くすんだ
だって自分が頑張った分しか手に入れられないからな
そうやって生きてこその人生なんだ
太陽が昇ってきたぜ
だんだんワクワクしてきたぜ
ああ、生きるってのはまさにこういうこと