Huey Lewis & The News/Huey Lewis & The News
★★★★★
ウィータスの新作『Too Soon Monsoon』発売記念として、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースを取り上げよう。なぜならヒューイ・ルイスはブレンダン・ブラウンに最も影響を与えた80年代アーティストの一人だからだ(もう一人はプリンス)。代表作とされている『Sports』は名盤だと思うが、最高傑作となるとやはりこの1stアルバム(1980年発表)だろう。
よく「能天気なアメリカン・バンド」と馬鹿にされる事も多い彼等だが、そんな事を言う輩はエルヴィス・コステロの『My Aim Is True』でバック・バンドを務めているのがニュースの面々である事を知っているのだろうか? ヒューイ・ルイスがニック・ロウの『Labour Of Last』(マフスも昨年の来日公演で「You Make Me」をカバーしてましたな)に参加している事を知っているのだろうか?
エルヴィス・コステロの最高傑作はあくまでも『My Aim Is True』で、以降の作品は全くそれに及ばないと考えているおいらの様な人間からすると、このアルバムはど真ん中の仕上がり。そう、『My Aim Is True』の正統な続編は、『This Year's Model』なんかではなくて、『Huey Lewis & The News』なのである! オープニング曲「Some Of My Lies Are True (Sooner Or Later)」のスピード感を体感すれば、当サイト読者のあなたもきっとおいらの意見に同調してくれるはずだと思う。以降の収録曲も名曲&名演揃い。全10曲31分の大傑作だ。必聴。
現在本作は彼等の最大の名曲である「Do You Believe In Love」が収録された2ndアルバム『Picture This』との2in1形式でUK盤が出ているので、入門盤としてまずはそちらを入手する事をお勧めする。ちなみにおいらの頭の中では「ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース→ドン・ディクソン→R.E.M.」という風に繋がっているのであった。