The Click Five/Greetings From Imrie House
★★★★
ファウンテインズ・オブ・ウェインのアダム・シュレシンジャーが書き下ろしの新曲「Just The Girl」を提供している事でギター・ポップ/パワー・ポップ愛好家の間でも話題沸騰中のアルバムだが、おいらはそこまでの傑作だとは思わなかった。いや、確かに「Just The Girl」は佳曲なんだが、アダム・シュレシンジャーの外仕事としては映画『プッシーキャッツ』のサントラに提供した名曲の数々の方が遥かに上だろう。まあ、『すべてをあなたに』で時間が止まっている奴はいいのかもしれんが、今は2005年だぜ? まさか『プッシーキャッツ』を観ていないとは言わせないからな。
「Say Goodnight」に代表されるような、バックストリート・ボーイズ以降のボーイズ・バンドに悪影響を受けたナンバーがあるのも駄目。そもそも「ボーイズ・バンド」という存在はテイク・ザットの解散によって死亡宣告をされて久しいのだ。クリック・ファイヴはあくまでも「アイドル・ロック・バンド」なのだから、なおさらボーイズ・バンドを真似る必要などないはず。っていうかボーイズ・バンドを真似るのならば、もう少し脱いだっていいよな。マジで。スーツなんか着て肌を隠そうとしてんじゃねえよ。それじゃあおいらはヌケねえんだよ!
以上の様な事が気にならないのであれば、楽しく聴ける佳作に仕上がっているとは思う。ちなみに「Just The Girl」のビデオ・クリップに於いて彼等は学校の屋上でライブ演奏しているんだが、「学園もの」で「屋上ライブ」とくれば映画『恋のからさわぎ』でのレターズ・トゥ・クレオを思い出さずにはいられないわけで、もっと空撮を大フィーチャーしてしかるべきだよな。全11曲39分。