アメリカのルーツ音楽の聖典というべき『Anthology Of American Folk Music』(もちろん私も持ってます)をハリー・スミスが1952年に編纂した時、彼はまだ29歳の「若者」だった。映画『アメリカン・エピック』を観るとよく分かるんだが、それまでは口伝で受…
現状を見る限りだと、2月4日に開催するサム・フリークス Vol.21にご来場予定の方は早めに前売り券を購入しておいた方がいいかもしれないです。これで言うべきことは言っておいたからねー。
サム・フリークス Vol.21で上映する『ウィ・アー・ザ・ベスト!』はローリングストーン誌選出による「史上最高のパンク・ムービー25選」にランクインしていたけれど、そういえば『バディ・ホリー・ストーリー』も同じくローリングストーン誌選出による「音楽…
サム・フリークス Vol.23で『トーチソング・トリロジー』を上映するのでゲイ映画を幾つか観ているんだが、エイズ禍の始まりを描いた『ロングタイム・コンパニオン』を観たら「エイズはただの癌」論者が出てきて、「コロナはただの風邪」論者とそっくりなので…
先日亡くなったリサ・マリー・プレスリーの娘であるライリー・キーオは、架空のロック・バンドを題材とした小説『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』を原作とする同名TVシリーズ(3月から配信開始)に主演するんだけど、よく…
『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』を観て気付いたけど、 ニューヨーク・タイムズ紙によるハーヴェイ・ワインスタインの告発記事が出たのが2017年10月、加賀賢三氏が池袋シネマ・ロサの舞台上で松江哲明による性行為強要を告発したのが2017年8月でほぼ…
ジュニパーの新作『She Steals Candy』収録の「Baby Doll」はエイミー・リグビーのデモ音源集『A One Way Ticket To My Life』に収録されていた楽曲のカヴァー。渋いチョイスだ。エイミー・リグビーはパブ・ロック/パワー・ポップ界の愛されシンガー・ソン…
カネコアヤノの新作『タオルケットは穏やかな』収録の「眠れない」って、このビートと12弦ギターの使用で分かると思うけど、要するにビートルズの「Ticket To Ride」ですよね。
ニコール・ホロフセナーの最新作『You Hurt My Feelings』のレビューで、Netflixで独占配信されている『コネチカットにさよならを』が彼女の唯一の失敗作として扱われているー。まあ、確かにその通りではあって、日本だとこれが一番広く見られる状況にあるっ…
『ザット'90sショー』の第1シーズン最終話はマフスの「Kids In America」を大フィーチャー。つまりマフスの「Sad Tomorrow」で始まり「Kids In America」で締め括るシーズンだったわけで、これは完全に意図的な構成だと思う。先日も書いたように、大元の『ザ…
Juniper/She Steals Candy★★★★マイケル・シェリーの愛娘であるジュニパーの2ndアルバム。前作は現代版レスリー・ゴーアといった趣きのガールズ・ポップで、全曲が彼女の為に書き下ろされた楽曲だったが、今作は全16曲中11曲がカヴァー。 セイルズの「Bang!」…
『ザット'90sショー』、いきなり第1話からマフス好きには堪らない内容だった! グウェン(アシュリー・アウフデルハイデ)は自分の部屋にマフスのポスターを貼っているし、しかもそれだけでは終わらないという。
そういえばドノヴァンの新作『Gaelia』に、『ライヴ・イン・ジャパン: スプリング・ツアー・1973』(日本限定でリリースされたドノヴァンのライブ盤。未CD化&未配信)で演奏されていた未発表曲「The Ferryman's Daughter」のスタジオ音源が収録されてました…
ベル・アンド・セバスチャンの新作『Late Developers』を聴いてて思い出したけど、彼等がサウンドトラックを担当した映画『バグノルド家の夏休み』って、けっきょく日本では公開も配信もされないんだろうか。自分は2019年の東京国際映画祭で観ているので別に…
Edgar Wright makes a triumphant return to UK advertising in "Raise The Arches" for @McDonaldsUK through @LeoBurnettUK pic.twitter.com/HsmvirnfZ4 — Moxie London (@MoxieLondon) 2023年1月13日 エドガー・ライトは『ラストナイト・イン・ソーホー』…
トファー・グレイス、ミラ・クニス、アシュトン・カッチャーなどを輩出した『ザット'70sショー』は、チープ・トリックによるビッグ・スター「In The Street」のカヴァー(パワー・ポップ神Xパワー・ポップ神)がアイコニックなテーマ・ソングとなった。間も…
『イニシェリン島の精霊』からの繋がりで『マイケル・コリンズ』を思い出していたけれど、そういえば『マイケル・コリンズ』はシネイド・オコナーの「She Moved Through the Fair」を大フィーチャーしている映画でもあるのだった。彼女が(サム・フリークス …
シネイド・オコナーのキャリアを追った映画『Nothing Compares』は、ポップ・ミュージック史における重大事件の一つである「ボブ・ディラン30周年記念コンサート」の彼女の出演シーンから始まる。映画の中でシネイド・オコナーが最初に衝撃を受けたレコード…
ベル・アンド・セバスチャンの新作『Late Developers』のオープニングを飾る「Juliet Naked」はタイトルからも分かるように映画『15年後のラブソング(原題:Juliet, Naked)』およびニック・ホーンビィによる同名原作小説へのオマージュ。そしてサウンドは8…
『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』が日本公開されることもあって、ミラマックスの配給で全米公開された『ウォーキング&トーキング』(サム・フリークス Vol.23で上映)とハーヴェイ・ワインスタインの関係が気になって調べたところ、当時のミラマッ…
たった1日で作詞作曲~レコーディングが行われたというファックト・アップの新作『One Day』が1月末にリリースされるが、ヤング・ガヴことベン・クックは不参加。というか2021年末をもってバンドを脱退していたんすね。まあ、元々サポート・メンバー的な立…
サム・フリークス Vol.23で上映する『ウォーキング&トーキング』を手掛けたニコール・ホロフセナーの最新作『You Hurt My Feelings』は、『おとなの恋には嘘がある』で主演を務めたジュリア・ルイス=ドレイファスとの再タッグ作。今月末のサンダンス映画祭…
コリン・ファレルの八の字眉毛の困り顔を最も活かせるのはマーティン・マクドナー!というトラジコメディが『イニシェリン島の精霊』。ブレンダン・グリーソンとのW主演なので、マーティンの兄のジョン・マイケル・マクドナー作品的な趣きもあるものの、物騒…
『アビー・ロード・スタジオの伝説』は監督/インタビュアーのメアリー・マッカートニーがポール・マッカートニーの娘ということもあってか、ギャラガー兄弟が2人ともかなりの「おすましモード」でインタビューに答えているのが面白い。あと、エルトン・ジョ…
アビー・ロード・スタジオの90周年を記念して制作されたドキュメンタリー『アビー・ロード・スタジオの伝説』はメアリー・マッカートニーの監督作。彼女はウイングスの歴史を追った『夢の翼』でホスト兼プロデューサーを務めていて、実質的な共同監督の役割…
パワー・ポップの当たり年だった2022年の落穂拾いということでファズバブルの再結成作『Cult Stars From Mars』を聴いている。というかカルト・スターズ・フロム・マーズはかつてのファズバブルのメンバーが集った新バンドだったはずなんだが、いつの間にか…
『ザ・ビートルズ: Get Back』を観ると、リンゴ・スターは3コードを基調とした非常にシンプルな曲しか作れなくて、彼が持ち込んだ自作の「Octopus's Garden」もコード進行や楽曲構成についてジョージ・ハリスンがかなり手助けをしていたことが分かる。1973年…
『僕と世界の方程式』を手掛けたモーガン・マシューズの最新作『The Railway Children Return』は、サム・フリークス Vol.6の上映作品でもある名作『若草の祈り』の続編。前作の約40年後の第二次世界大戦下のヨークシャーを舞台に、マンチェスターから疎開し…
サム・フリークス Vol.23で上映する『トーチソング・トリロジー』で効果的にフィーチャーされているロッド・スチュワートの「Maggie May」は年上の女性に振り回されてフラれる失恋歌で、ビートたけしのお気に入り曲としても有名ですね(ツービート時代のビー…
特集上映:サム・フリークス Vol.23 特集上映イベント「サム・フリークス」の第23回はアーバン・コメディ2本立て! 1本目はニコール・ホロフセナーの長編監督デビュー作『ウォーキング&トーキング』を、2本目はゲイ映画クラシックの『トーチソング・トリロ…