Emma Roberts/Unfabulous & More
★★★★
前にもちょこっと紹介してたんだけど、久しぶりに聴いてみたらやっぱりとても良かった。エマ・ロバーツの歌手デビュー・アルバムかつ本人主演のドラマ『Unfabulous』のサウンドトラック。まだ彼女がニッケルオデオン社のお抱え女優だった頃(2005年)の作品ですな。
本作で特筆すべき点は、同番組の主題歌を歌っていたジル・ソビュールがなんと3曲も書き下ろしのナンバーを提供しているということ。さらには傑作『Pink Pearl』収録の名曲「Mexican Wrestler」をエマ・ロバーツがジルのコーラスをバックに歌い上げる!もうこれだけで聴く価値ありまくり。もちろん、エマがジルのファンだったなんてことはなくて、おそらくは周りのスタッフ達のチョイスなんだろうけど、ジル・ソビュールをピックアップするようなイカした大人達に囲まれていれば、エマ・ロバーツだって『Lymelife』『ハートボール』『イッツ・カインド・オブ・ア・ファニー・ストーリー』『4.3.2.1』『なんちゃって家族』のようなイカした映画に出るイカした大人に成長するのも当然って話っすよ。サウンドは当時の流行に乗って偽アヴリル・ラヴィーンというか偽マトリックスなポップ・ロックで、モロに「Semi-Charmed Life」な曲(「This Is Me」)もあったりして楽しい楽しい。エマ・ロバーツの歌はお世辞にも上手いとはいえないものの、そのヘロヘロな歌声はアイドルとしては非常にチャーミング。今の彼女は歌手としてのキャリアには全く興味がなさそうなので、そういう意味でも貴重な作品。今後もたまに思い出しては聴き返すことになりそう。刹那のキラメキ☆MMMBOPな全10曲34分。