スティーヴ・マーティンが近年あまり映画に出演しなくなっているのは、ミュージシャン(バンジョー奏者)としての活動が中心になっているから。2009年に発表された彼のミュージシャンとしての1stアルバム『The Crow: New Songs For The 5-String Banjo』はグラミー賞を受賞、2nd『Rare Bird Alert』もグラミー賞にノミネートされている。そんな彼の新作『Love Has Come For You』はなんとエディ・ブリッケルとの共作!*1 で、これがスティーヴ・マーティンのソングライターとしてのめざましい成長を示す傑作なんですわ。チャートアクション的にもスタンダップ・コメディアン時代の代表アルバム『Let's Get Small』『A Wild And Crazy Guy』に次ぐ好成績(全米アルバム・チャート21位)を記録しているし、実はスティーヴ・マーティンはいま何度目かの絶頂期を迎えているのである。アメリカーナが云々とか言ってる人はこういうアルバムも聴いておいた方がいいと思うっすよ。
ちなみに、『Rare Bird Alert』(このタイトルはスティーヴ・マーティンの近年の出演作『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』へのリファレンスにもなっている)は『ビートルズの遺伝子ディスク・ガイド』でも紹介しているので、その理由を知りたい人はぜひ読んでみるよろし。
*1:しかもプロデューサーはピーター・アッシャー!