ブロンディのカヴァー曲選びの秀逸なセンスが端的に表れているのが彼女達の最高傑作である『Parallel Lines』*1で、「One Way Or Another」や「Sunday Girl」、「Heart Of Glass」といった問答無用の名曲を書く才能があるにも関わらず、いきなり冒頭から当時はまだ無名の存在だったナーヴス*2の「Hanging On The Telephone」をカヴァー! ちなみにブロンディも完全に模倣しているこの曲のイントロの元ネタはキンクスの「Party Line」だと勝手に思っているんだが、実際のところはどうなんだろう? Hello, who's that speaking, please?
そしてアルバムの後半ではバディ・ホリーの「I'm Gonna Love You Too」をカヴァーと、新旧や知名度なんて関係なくポップなロッケンロールだったらとにかくリスペクト!ドスペクト!
また、この人達はカヴァーした曲のエッセンスを自分達なりに消化したオリジナル曲を続けてヒットさせているのが大きな特徴でもあって、「Denis」に対しては「Sunday Girl」が、「Hanging On The Telephone」に対しては「Dreaming」が、「The Tide Is High」に対しては「Island Of Lost Souls」がそれに該当する。これすなわち文化の継承であり、彼女達なりの先達に対するリスペクト!ドスペクト!