ベン・フォールズの新作『Way To Normal』が素晴らしいんだけど、その内容の良さに反して岡村詩野が書いた日本盤の解説がひどい。
何がひどいって、今作の目玉であるベン君とレジーナ・スペクターのデュエット・ナンバー「You Don't Know Me」について、「ストリングスや女性ヴォーカルをフィーチュアした「ユー・ドント・ノウ・ミー」のような曲もあるし」としか書いてないんだよ! 日本盤の帯にも「featuring レジーナ・スペクター」と記載されているぐらいの最重要特記事項なのに、ただの「女性ヴォーカル」扱いかよ!
しかも「You Don't Know Me」って(「Fidelity」のような)典型的なレジーナ・サウンドを模しているところに面白さがあって、それはつまりベン君がレジーナを「00年代を代表するピアノ弾き」であると位置付けて最大級の敬意を払っているということでもあるのに。
いや、まあ最初は彼女の参加が公になる前に書いたのかなあ、と思ったんだけど、「You Don't Know Me」がレジーナとのデュエット・ナンバーであることは7月初頭に報じられていて、解説にはしっかりと「2008年8月15日 岡村詩野」とクレジットされているわけで。
岡村詩野はストレンジ・デイズ誌に書いたシー&ヒム『Volume One』のレビューもひどかったし(ズーイー・デシャネルについて「『あの頃ペニー・レインと』で注目を集めた〜」とか言っている、「書いてるお前が一番ズーイー・デシャネルについて知らねえんじゃねえか!」という典型的なゴミレビュー)、最近の音楽ライターとしての劣化っぷりはかなりヤバいと思う。
Ben Folds - You Don't Know Me (feat Regina Spektor)
Regina Spektor - Fidelity