↑来年初夏に公開予定の『Nim's Island』のスチールが到着。おいらがこの映画に期待している最大の理由は、ジョディ・フォスターが出ているからでも、『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリンが出ているからでも、ましてや『300』&『オペラ座の怪人』のジェラルド・バトラーが出ているからでもなくて、おいらの2006年のベスト1映画である『小さな恋のものがたり』を手掛けたマーク・レヴィン&ジェニファー・フラケット夫妻が監督・脚本だから! それにしても、ジョディ・フォスターのこんなに活き活きとした笑顔を見るのなんていつ以来だろう(ムキムキの二の腕は怖いけど)。これだけでマーク・レヴィン&ジェニファー・フラケットの演出力の高さが分かるというものだ。
というわけで、『小さな恋のものがたり』を久しぶりに観直したりしているんだけど、いや、もうこれは破格の傑作だと改めて思ったことだった。観るたびに好きになっていく。なにしろ、この作品の中で執拗に繰り返されるのは「愛は永遠ではない」、「結局、人間は一人で生まれて一人で死んでいく」というメッセージなのだ。そりゃまあ、ウディ・アレンの映画とかだったらば別に珍しくもなんともないんだけど、マーク・レヴィン&ジェニファー・フラケットはそれを10歳の子供が観るようなファミリー映画で発してしまっているんだから、その覚悟の決め方はちょっと凄い。そして、だからこそ彼等は「今」という一瞬のかけがえのなさを丁寧に描き出していくのだ。オープニングからして、いきなり「恋に落ちてからまだ2週間半しか経っていないけれど、10歳の僕にとって、それは人生と同じくらい長い」なんて素晴らしすぎるラインが出てくるからなあ。しかも、ここにBGMとしてエルヴィス・プレスリーの「Only The Strong Survive」が被さるという。マジで震えるよ。
初恋を今でも覚えてる
それが叶うことはなかったけれど
その代わり、ママが素敵なアドバイスをくれたのさ
だからそれを歌にしてみようと思ったんだ
その時の彼女の声は今でもはっきりと聞こえてくる
「おやおや、一人ぼっちでそんなところに座って泣き腫らしたりして
一体どうしたんだい?
そうかい、お前の愛する人が去ってしまったんだね
でもね、人生ってのはそんな辛いことばかりなんだよ
この世界では、強くならなければ生き残っていけないんだ
だからさあ、立ち上がるんだよ
どんなに辛くても下を向くんじゃないよ
この世界では、強くならなければ生きていけないんだから」