映画『がんばれ!ベンチウォーマーズ』(監督:デニス・デューガン)観賞。★★★。
実はこれまでのロブ・シュナイダーの主演作は全て彼自身が(共同)脚本を手掛けており、アダム・サンドラー映画とファレリー映画を足して2で割ったような佳作を連発していたんだが、今回は初めて役者に専念している。この直前に『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』の続編である『Deuce Bigalow: European Gigolo』が大コケしているので、あまり好き勝手やることができなくなってしまったのだろう。
というわけで、ロブ・シュナイダーだけでは客を呼べないと踏んだプロデューサーのアダム・サンドラーの算段により、本作はロブとデヴィド・スペード、そして「ナポレオン・ダイナマイト」ことジョン・ヘダーがメインを張り、さらにはジョンロヴィッツまで出演するというプチ・オールスター・コメディになっているのであった。まあ、日本でこのキャストを喜ぶ人間って100人いないと思うけどな。
それにしてもこれはユルい。ユルすぎる。このユルさはアダム・サンドラーの『ウォーターボーイ』といい勝負だぞ。伏線も何もあったもんじゃなくて、延々と小学生レベルの即物的なギャグが続くだけだし。だいたい大人3人 VS 子供9人の野球大会って、それもう野球以前に競技として成立してねえし。それでも、デニス・デューガンは『ナチョ・リブレ』のジャレッド・ヘスなんかと違って中途半端に作家性を出すような野暮な真似はしていないので、ユルいなりにはそこそこ楽しめる。85分間の暇潰し。