映画『The Baxter』
(監督、脚本&主演:マイケル・ショーウォルター)
★★
うーん、ステラ組が『Wet Hot American Summer』(当サイトでは2002年8月13日に紹介済)に続いて手掛けた劇場映画って事で期待してたんだがなあ。
先日取り上げた『幸せになる彼氏の選び方』でもそうだったんだが、最近はラブコメの結末を先にバラすのが流行っているのかね? おいらからすると、どうしても「所詮ラブコメの結末なんて皆が分かりきってるもんだろ?」という馬鹿にした態度に思えて好きになれん。だから、作り手も観客もそういうのを分からない振りをするのがラブコメの楽しみ方なんだってば!
しかも、主人公のマイケル・ショーウォルターがエリザベス・バンクスにフラレる事を最初にバラしてしまうから、観客からしてみると主人公が彼女からどんなに酷い仕打ちを受けようともひたすら退屈なわけ。ヒロインのミシェル・ウィリアムズが魅力的に撮られている割に出番が少ないので尚更。彼女とは『Station Agent』に続いての共演となるピーター・ディンクレイジも相変わらずチャーミングなだけに非常に勿体ない。
というわけで、映画としては単なる凡作なんだが、この人達が熱狂的な支持を受けるのはすごく分かる気がするなあ。というのも、やたらと80年代ギャグが多い(『Wet Hot American Summer』では『ロッキー3』や『フラッシュダンス』をパロってましたな)ところも含め、どこかケヴィン・スミスの映画に近い感触があるから。いつの日か『モール・ラッツ』のような傑作を撮る事を期待したい。