Son Of Dork/Welcome To Loserville
★★★
元バステッドのジェイムズ・ボーンが結成した新バンドの1stアルバム。以前から彼はブリンク182好きを公言してきただけだけに、本作ではブリンク182+シンプル・プランといった感じのポップ・パンク・サウンドを、プロデューサーのギル・ノートンと共に作り上げている。
当サイト的に注目すべきはウィータスのブレンダン・ブラウンとの共作曲「Boyband」が収録されている点だ。彼を引っ張り出してくるなんて、何て志の高いバンドなんだろう! 肝心の曲の方もブレンダン・ブラウンお得意のリズム・パターンがきちんと活かされているので、ウィータス好きならこの為だけに本作を購入しても損はなかろう。ブレンダン・ブラウンが単独でコーラスを付けているところなんて完全にウィータスだもんで、初めて聴いた時は思わずニヤけてしまったぜ。
でもまあアレだな、志が高いわりに、ジェイムズ・ボーンの音楽的な蓄積が少なすぎるので、おのずと限界は見えてくるわな。ブリンク182に追いつきたいのなら、ブリンク182ばかりを聴いてちゃ駄目だって事だ。あと、こういう系のバンドがタルいバラードをやるのは全面的に禁止するべきだと思うね。そういう意味では、徹底的に金太郎飴である事が求められるラモーンズ・パンクの方にまだまだ一日の長がある。
ギタリストのデヴィッド・ウィリアムズが漫画「ヒミズ」の登場人物、夜野正造に似て蝶。全10曲35分。