「サム・フリークス Vol.5」で上映したい映画の候補作品『Málmhaus(英題:Metalhead)』。アイスランドの片田舎でメタル好きを貫く女の子の話(意外とシリアス)。でもこれはトーキョーノーザンライツフェスティバルで上映した方がいいとも思う。
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「サム・フリークス Vol.2」にご来場いただき誠にありがとうございました! 皆様のおかげで23700円のドネーションが集まりましたので、さっそく認定NPO法人 3keysへの振込手続きを行ってまいりました(「181001」は「サム・フリークス Vol.1」でのドネーションにより割り振られた振込み識別用のID番号です)。「サム・フリークス」は3ヶ月に1回程度の頻度で開催しようと思ってまして、3keysでは1人の子供をサポートするのに月5000円程度かかるそうなので、今の調子でいけば1人の子供を継続的にサポートし続けることができます。本当にありがとうございます!
イベント第3弾「サム・フリークス Vol.3」は1月20日(日)に同会場・同時間帯で開催いたしますので、こちらも引き続きよろしくお願いします!
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12月15日(土)と16日(日)に座・高円寺2で、After School Cinema ClubとGucchi ’s Free Schoolの主催によるコメディ映画特集「傑作?珍作?大珍作!! コメディ映画文化祭」が開催されます。ライアン・レイノルズの出世作であるナショナル・ランプーン映画『ヴァン・ワイルダー』をはじめとするレアなコメディが勢揃いする模様です!
ライアン・レイノルズの本領が発揮されたコメディ映画なら『Just Friends』や『Waiting...』も最高でーす(どちらもアンナ・ファリスとの共演作)。『Waiting...』の主演は今をときめく(『フリークス学園』の)ジョン・フランシス・デイリーですよ! 彼が監督した『Game Night』は2018年のベスト・コメディ映画。
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『リリア 4-ever』については、リリアが監禁されている部屋のドアを叩いて助けを求めているのに、そこを通りかかったマンションの住人はイヤホンをしていて気付かないというシーンが非常に象徴的で、あそこにはルーカス・ムーディソンの伝えたかったことが強くこめられていると思う。つまり、あなたが気付いていないだけで、苦しんでいる人はあなたのすぐ傍にいる、ちょっと周囲を気にかけてみるだけで、あなたはその存在に気付くことができるんですよ、と。ルーカス・ムーディソンはこの作品を「あなたのすぐ隣で起こっている話」として描いている。だから、『リリア 4-ever』に対して「鬱映画」だとか「バッドエンド」といった紋切り型で他人事のようなクソつまらない感想を書き捨てる人は、リリアの存在に気付かないマンションの住人と同じレベルのクソだとおいらは思っています(本人がそのことに無自覚なところまで含めて。でもさあ、やっぱりそれじゃあダメだと思うんすよ)。
「サム・フリークス Vol.4」に向けて『リリア 4-ever』の新訳日本語字幕版を作っているんですが(自分で言うのも何だけど)かなりいい感じです。今までの上映版で汲み取れていなかったニュアンスとかもだいぶ分かるようになっているのではないかと。そもそも、これまでの上映版=シネフィル・イマジカでの放送版は通貨の単位を「ルーブル」で訳していたりして、根本的に何も分かっていない感じ(「旧ソ連」という表記から深く考えずにそう訳してしまったんでしょう。主人公達が使っているお札を見れば、この映画の舞台がエストニアで、通貨の単位は「クローン」であることが分かる)。
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思い返すだに『プライベート・ライフ』でのケイリー・カーターは素晴らしすぎるな。物語の最初にキャスリン・ハーン&ポール・ジアマッティ夫妻を裏切る若い女性と対比になっているところも良くて、まさにケイリー・カーターの存在は世界における「希望」を体現しているという感じ。酷いことも多い世の中だけど、こういう人の存在があるからこそ、こういう人との出会いがあるからこそ、絶望に飲み込まれずに生きていけるということ。夫妻の最後の行動は、だからこそ「それでも希望を信じずにはいられない」人間の切なさ・弱さ・強さが入り混じった名シーンだと思う。