映画『タイムズ・スクエア』でスージー・クアトロの「Rock Hard」がかかる場面は胸がキュンとなる名シーンだけれども、彼女のキャリアを追った映画『Suzi Q』も最高に面白かった! 「音楽大好き!ロック大好き!」というパッションを60年代から現在に至るまで全身で発し続けていて、それが存分に感じられるだけで文句無し。女性ロック・ベーシストの元祖にして頂点(まあ、裏方としてはキャロル・ケイとかもいるんだが、それは置いといてくれ)。
彼女が後世に与えた影響についてもきちんと描かれており、特にジョーン・ジェットはスージー・クアトロからの影響があまりにも大きすぎるが故にそこから抜け出すのに苦労した話とかもあって楽しい。というかこの辺のジョーン・ジェットのルーツ描写は今度UNDERDOCSで公開される『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』よりも面白かったぞ。ジョーン・ジェットはスージー・クアトロの追っかけとして有名で、彼女の宿泊先のホテルに押しかけたりもしてたらしい。何しろこの熱い視線だからね。もう完全に恋する乙女じゃんか。近すぎだっつうの。
映画では低迷期の1曲として紹介されてたけど、「Tear Me Apart」は3コードの旨味を最大に活かした名曲! ピアノの使い方が初期ビートルズっぽい感じ(「Not A Second Time」とかさ)もあって、そこも素敵なんだな。