映画『チャッピー』(監督:二ール・ブロムカンプ)観賞。★★★★★。
服装のみならず、髪型やタトゥーなどで自らの肉体を直接的に上書きしていくことによってニンジャ&ヨーランディというペルソナと自分自身を同化させていったダイ・アントワードの2人が、「身体の上書き」が全作品の重要なモチーフになっている二ール・ブロムカンプ映画のメイン・キャラクターとして起用されたのは必然だと思う。マックス・ノーマルTV〜ダイ・アントワードへの変遷を追えば分かるように、2人は自分達が「ニンジャ」と「ヨーランディ」になることを決意した上で肉体を上書きしていったわけだが、彼等の生き方は「私達は自分の心持ち次第で人生を変えることができる」というポジティヴなメッセージの実人生を賭けた体現でもある。本作はダイ・アントワードの出演ありきで作られているが故に*1、このメッセージがメインテーマの1つとしてしっかりと描かれているのだった。そして、映画のラストではダイ・アントワードが絶えず表現し続けてきた「はみ出し者としての気概」が示される。もちろんそこに流れるのは彼等の名刺代わりの代表曲「Enter The Ninja」だ! 素晴らしい。というわけで、おいらもこの映画を観る為にダイ・アントワードのタトゥーを3つも彫った甲斐があったというものです。Rats Rule!!
ちなみに以前にも書いたように、「チャッピー」ってのは南アフリカに昔からある菓子(ガム)のマスコット・キャラクターの名前で、ヨーランディもそのタトゥーを左肩に入れている。日本でいえば「ガリガリ君」みたいな感じか。