かつては「ワンマン・クラッシュ」とも呼ばれたビリー・ブラッグの新作『Tooth & Nail』が3月末に、「21世紀のビリー・ブラッグ」ことフランク・ターナーの新作『Tape Deck Heart』が4月末に発売されるので、ビリー・ブラッグがフランク・ターナーの政治性(及び今の若い世代の政治性)について評したコラムを読んでた。
↑フランク・ターナーとブライアン・ファロン(ガスライト・アンセム)によるビリー・ブラッグのカヴァー「A New England」。どちらもブルース・スプリングスティーンと比較されることの多い2人だけど、2人をつないだのはブルース・スプリングスティーンではなくてビリー・ブラッグだったというオチ(というかビリー・ブラッグって実は「英国のブルース・スプリングスティーン」というべき存在なんだが)。こういうのを聴いておかないと、ブルース・スプリングスティーンに対する「旧世代アメリカン・ロックの総大将」というような浅い認識から抜け出せないっすよ。ブルースは若くして成功してしまったから「旧世代アメリカン・ロックの総大将」的な認識をされてしまっているだけで、スーサイドと仲が良かったり、ラモーンズに曲を提供しようとしたり、パティ・スミスに曲を提供したり、のちにクラッシュの「London Calling」をカヴァーしたりと、本当はパンクにもなりたかった人。つまり旧世代のアメリカン・ロックとパンク以降のアメリカン・ロックをつなぐ存在だから重要なわけでさ。
↑「A New England」はカースティ・マッコールによる名カヴァーがやっぱり印象的。ちなみに、この曲の歌い出しの「I was 21 years when I wrote this song / I'm 22 now but I won't be for long」というラインはサイモン&ガーファンクルの「Leaves That Are Green」からの引用。
ビリー・ブラッグは(カースティ・マッコールも参加した)「Sexuality」がとにかく大好きなんすよ!歌詞も素晴らしいので以前に訳したりもした。