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フレッド・サヴェージ・ファンクラブ〜ルーシー・ラヴズ・シュローダー〜ソロ活動〜レンタルズへの加入&脱退〜カラミティ・マグネットを経て、現在はウォーキング・スリープのメンバーとしても活躍しているサラ・レイドルの実に6年ぶりとなるソロ・アルバム。アルバム・タイトルからも分かるように、彼女自身のソロ・プロジェクトとしては4枚目の作品で、その内訳は1枚目がフレッド・サヴェージ・ファンクラブ名義の『Jellybeans With Belly Buttons』で、2枚目がソロ名義としては最初のアルバムとなった『You Can't Make Everybody Like You』、3枚目がEP『People You've Been Before』、そして4枚目が本作となるわけだ。
基本的にはサラとアンドリュー・ビノヴィとロバート・シュマッカーの3ピース・バンドによる演奏で、実質的にはルーシー・ラヴズ・シュローダーの再結成アルバムと言ってもいいような内容(!)。もちろんマフス色の濃かったルーシー・ラヴズ・シュローダーに対して、本作は『You Can't Make Everybody Like You』の延長線上にあるザット・ドッグ色の濃いサウンドなのだが、(自分のバック・バンドが別にあるのに)わざわざ旧友をテキサスからロスに呼び寄せてレコーディングを行ったということは、やはりルーシー・ラヴズ・シュローダーはそれだけ彼女の中で大きな存在だったということなのだろう。さらには要所要所にサラがベースからドラムまで一人で演奏した1分程度の宅録風ショート・ソングが置かれていることもあって、彼女のキャリアの集大成的な趣きも感じられるのだった。とりあえずレンタルズのファンは聴いとけってば。全14曲41分。